先週、GoogleのMatt Cutts(マット・カッツ)氏とBussinessWeekとのインタビューを紹介しました。
今日は、Googleの技術担当副社長のUdi Manber(ウディ・マンバー)氏のインタビューを、紹介します。
●Googleが、去年行った実験は5,000以上。10個に1つはうまくいった。最終的に大小合わせて400~450個の変更を、四半期に100~120個ずつ採用した。
●検索結果がクリックされないのは、必ずしも結果が悪いからとは限らない。たとえば、スペルチェックにGoogleを使うユーザーがいるし、スニペットで十分な答えが得られてしまう場合もある。
●検索を向上するために、計算式や実験を用いる。人間の被験者を相手にA/Bスプリットテストを実行し、片方にはあるアルゴリズムのセットを与え、もう片方には別のアルゴリズムのセットを与えて、どう反応するか調べる。
●リアルタイム検索にも力を入れている。5年前は1カ月かかっていたのが、今は5分でインデックスできる。5秒を目指したい。
●速さも大事だが、適切な情報を与えることも大事。たとえば、「earthquake(地震)」という検索には、Twitterの最新のつぶやきが適切かもしれないが、「history of the Renaissance(ルネッサンスの歴史)」という検索には当てはまらないだろう。
●曖昧な検索意図を判断できるようになっている。次のような成功事例がある。「New York Times address(ニューヨーク・タイムズ 住所)」という検索が増えた時のことだった。そのままだったら、ニューヨーク・タイムズの会社の住所か、あるいは関連施設の住所を探す検索に思える。しかし実際は、前日にニューヨーク・タイムズのレポーターが報じた住所を調べる検索だった。Googleはそれを検知できて、関連情報をトップ10内に表示できた。翌日には(※この情報を求めるユーザーが減るだろうから)順位を下げることもできる。
●豊富な拡張機能を備えたツールを利用するユーザーが増える一方で、パワフルな機能を望みつつもシンプルさを求めるユーザーがいるのも事実。
400~450個の変更というのは、検索結果ページのインターフェイス改良も含めたアルゴリズムの変更だと思います。
1日に1個以上の計算になります。
毎日何かが変わっていると思ってよさそうです(実際にはまとめて採用しているのかもしれませんが)。
しかもその裏には、10倍に当たる5,000もの実験が行われているのですね。
気付かないところでも、Googleはものすごい勢いで進化していると言えます。