[レベル: 中級]
オリジナルのコンテンツをより上位に、より長い期間、検索結果に表示するように Google は検索アルゴリズムを更新しました。
数か月前から展開が始まっています。
オリジナル コンテンツを長期にわたり上位表示
同じトピックに関するコンテンツがいろいろなサイトで公開されることは珍しくありません。
続報が公開されることもあるでしょう。
今回のアップデートでは、オリジナルのコンテンツ、つまり最初にそのトピックについての記事が書かれたページが検索結果で優先されます。
また、これまでよりも長い期間にわたって検索結果にオリジナル記事が出続けます。
同じトピックに関するコンテンツが次から次へと公開されると、新しさが優先される傾向にあるため、次第に順位を下げることが普通にあります。
しかし、オリジナルコンテンツは下がりにくくなるため時間がたってもユーザーの目にとまる機会を保つことができるのです。
アップデートにより次のようなメリットが生まれます。
- ユーザーは、そのニュースの発端となるコンテンツを見つけることができる
- 発行者は、より多くのユーザーにより長い期間コンテンツを届けることができる
数か月前からグローバルで展開開始
アップデートは、数か月前から展開が始まっていました。
当初はまだ改善の余地があると判断していましたが、ようやく期待どおりの検索結果を提供できる水準になったため公表に踏み切ったとのことです。
もちろんこれで完成ということではなく、今後も改善を続けていきます。
すべての国、言語を対象としています。
日本も当然含まれているはずです。
ウェブ検索にアップデートは適用されています。
まもなく Google ニュース、そして Discover にも同じアップデートを適用する予定です。
オリジナルはどうやって判断するのか?
オリジナルであるかどうかを Google はどのように判断するのでしょうか?
明確には説明していません(いつものことですね😉)。
オリジナルの定義そのものが存在せず、オリジナルになるために確立すべき基準もないとのことです。
この説明から読み取るに、単に最初に公開したことだけをオリジナルの条件として要求してないように思えます。
どこまで深く掘り下げているか、独自の見解が含まれているか、権威のある人が書いているか、こうしたことも加味されているのかもしれません。
評価ガイドラインをあわせて更新
アルゴリズムの更新にあわせて、評価ガイドラインも更新されました。
※知らない人のために簡単に説明すると、評価ガイドラインとは、人間の評価者が検索品質を評価する際に用いるマニュアル。ランキングには直接影響しない。公式ブログでの説明はこちら。
この記事を書いている時点でのバージョンは 2019 年 9 月 5 日版です。
今回のアップデートを色濃く反映する部分として、公式アナウンスはセクション 5.1 を挙げています。
このセクションでは、非常に品質が高いメインコンテンツの基準として、ニュースサイトは次のような特徴を備えていると説明しています。
その記事が公開されていなかったとしたら、知られることがなかったであろう情報を提供しているオリジナルの報道。オリジナルかつ詳細、綿密に調査された報道は高度なスキルと時間、努力を必要とします。
情報提供コンテンツの場合は次のような特徴を備えていることが求められます。
オリジナルで正確、包括的、そして明確に伝えており、専門的に提示されています。必要に応じて、専門家の間の一致した意見を反映しています。
個々の記事に加えて、その記事を公開している発行者の評判も品質評価として考慮されます。
セクション 2.6.1 には次のように書かれています。
ほかの種類の多くのウェブサイトも同様に高い評判を得ています。たとえば、(関連するウェブサイトとともに)ジャーナリズムの賞を新聞が受賞していることを評価者は発見するかもしれません。ピューリッツァー賞のような権威ある賞、つまり高品質なオリジナルの報道は肯定的な評判の確たる証拠です。
ニュースサイトの場合に該当しますが、高名な賞を受賞した経験があるメディアはオリジナルで高品質な記事を提供している証拠になるということです。
オリジナルのコンテンツが長きにわたって高く評価されるというのは非常に歓迎できます。
しかしオリジナルであるということは、ただ単に早い、独自ということだけではありません。
コンテンツの正確性・網羅性・明確性・専門性そしてコンテンツ作成者の評判が今回のアップデートによって、よりいっそう重要視されるようになったと結論づけることができそうです。