[対象: 中〜上級]
Googleは、URL変更を伴うモバイル向けサイトの移行には301リダイレクトではなく302リダイレクトを利用するように公式ドキュメントで明文化していました。
間違いなく302リダイレクトであることをGoogleの社員も明言しています。
ところが現在は301リダイレクトを使用するようにガイドラインを変更しています。
レスポンシブウェブデザインと動的配信への移行には301リダイレクト
スマホ向けとPC向けに別々のURLを提供していた構成から、1つのURLで構成するレスポンシブウェブデザインまたは動的配信へ移行する場合には、301リダイレクトを使うように現在は指示しています。
以前は次のように書かれていました。
Redirect your separate smartphone URLs to your desktop URLs using server-side 302 HTTP redirects (we recommend not using JavaScript redirects).
強調は僕によるものです(以降も同様)。
現在は次のように変わっています。
Redirect your separate smartphone URLs to your desktop URLs using server-side 301 HTTP redirects (we recommend not using JavaScript redirects).
日本語に訳すと次のようになります。
サーバー サイドの 30x HTTP リダイレクトを使って別個のスマートフォン向け URL をデスクトップ向け URL にリダイレクトします(JavaScript リダイレクトの使用はおすすめしません)。
30xは、以前なら302、現在なら301が当てはまります。
別々のURLへの移行には301でも302のどちらでも
一方で、スマホ向けとPC向けに同じURLを提供するレスポンシブウェブデザインと動的配信の構成から、別々のURLを提供する構成に移行する場合は、301リダイレクトまたは302リダイレクトを使用するように現在は指示しています。
以前は302リダイレクトだけでした。
Redirect your smartphone content appropriately to the new smartphone URL, using server-side 302 HTTP redirects (we recommend not using JavaScript redirects).
現在は301と302の両方の記述に変わっています。
Redirect your smartphone content appropriately to the new smartphone URL, using server-side 301 or 302 HTTP redirects (we recommend not using JavaScript redirects).
つまり別々のURLへの移行にはどちらを使っても構わないとのことです(日本語訳は省略します)。
なおこの記事を公開する時点では、オリジナルである英語版ドキュメントの最終更新日は2014年8月26日です。
この更新で変更が加わったと思われます。
対して、日本語版の最終更新日は2014年6月5日で、リダイレクトに関しては依然として302リダイレクトを指示しています。
ガイドライン変更の理由は不明
なぜ302リダイレクトから301リダイレクトへとガイドラインが変更されたかの理由は定かではありません。
302リダイレクトの指示だったときも明確な理由説明はありませんでした(キャッシュ関連とは推測できた)。
実際には、301でも302でもGoogle的にはどちらでも構わなかったはずで、正しく設定できていればトラブルは起きなかったはずです。
なので301で設定していたのを302にわざわざ修正した人は少なかったのではないでしょうか。
不具合が起こっていないのであれば301のままにしておいてもいいだろうと僕自身も伝えていました。
じゃあ、今回も同じように302で設定していたものは301に修正せずに302のままで大丈夫かと問われれば、おそらくそのままでよいのではないかと考えます。
もっともGoogleの確認はとりたいのでオフィスアワーなどで機会を見つけて質問してみます。
回答が得られたらこの記事で追記します。
いずれにしても、技術的なガイドラインをころころと変更するのは勘弁してほしいというのが僕の率直な印象です。
【注意】
この記事は、URL変更が伴うモバイル向けサイトの移行に関してです。
PC向けサイトとモバイル向けサイトの振り分けの際のリダイレクトには302リダイレクトが推奨です(少なくとも今の時点では)。
[H/T] Aleyda Solis on Google+