HTTPS移行後のGoogle検索アクセスの変化は微増?

[レベル: 中級]

2015年1月初めにこのブログをHTTPSに移行してから1か月が経過しました。
その後のGoogleからの検索トラフィックの変化をこの記事では共有します。

僕なりの結論を言うと、「トラフィックは増えたように見える。少なくとも減ってはいない。」となります。

Googleアナリティクスのデータ

下のGoogleアナリティクスのデータは、移行前から移行後のGoogleのオーガニック検索からのトラフィックの推移です。
グラフの期間は、移行前の約2か月と移行後の約1か月になります。

Googleアナリティクスでの移行前の約2か月と移行後の約1か月のGoogleのオーガニック検索からのトラフィックの推移

2015年1月3日に301リダイレクトをかけて完全にHTTPSへと移行しました。

緑色の縦のラインが移行を実行した日を示します。
赤色の横のラインをベースラインにしてHTTPS移行の前後を比べると、若干ですが移行後のほうが増えています。

だいたい7〜9%の増加率です

ウェブマスターツールのデータ

ウェブマスターツールの「検索の影響(アルファ版)」でも変化を調べました。
HTTPSへの移行前と移行後の4週間のデータです。

Before: TTPS移行前の4週間

こちらは、移行直前の2014年11月29日〜12月26日までの4週間の合計表示回数と平均掲載順位です(年末年始の影響を抑えるために終わりを12/26に設定)。

After: HTTPS移行後の4週間

こちらは、移行後の直近の2015年1月12日〜2月8日までの4週間のクリック数と表示回数です(「検索の影響」のレポートで調べられる直近の4週間)。

HTTPS移行前後の数値を比較すると次のようになります。

  • 合計表示回数: 1,118,402 vs. 1,484,059
  • 平均掲載順位: 13.1 vs. 12.2

合計表示回数は増えています。
平均掲載順位は上がっています。

結論: HTTPS移行でも検索トラフィックは減らない

Googleアナリティクスのデータを見ると、移行後のGoogleオーガニックが増えているように見えました。
HTTPSによってランキングが上がったために増えた可能性があります。

が、このデータだけでは判断はできませんね。

「可能性がゼロではない」としか言えません。

ウェブマスターツールのデータでは、表示回数が増えていました。
ランキングが上がって検索結果での露出の機会が増えたとも考えられます。
実際に少しですが掲載順位は上昇しています。

が、こちらもこのデータだけでは単なる推測にしか過ぎません。
ユーザーの検索需要の変化や季節要因が関係しているだけかもしれません。

掲載順位も期間の幅を変えてみると、必ずしも移行後の方が上がっているわけではありませんでした。

結論としては、「HTTPS移行によって、検索トラフィックが増えたかもしれない、検索順位が上がったかもしれない」です。

1つ1つのキーワードのランキング推移を追えばもっと詳しい状況がわかるのでしょう。
しかし日常的に記録しているわけではなく面倒なのでやっていません。

そうは言えど、少なくとも次のことは言えます。

「HTTPS移行によって検索トラフィックが減少することはなかった」

僕にとってはこの事実だけで十分な成果です。

GoogleがHTTPSをランキングシグナルに使い始めたことが、たしかにHTTPS化のきっかけです。

しかし決して順位アップを目的に実行したわけではありません。
ウェブの世界がHTTPSに向かっていることが明らかだし、移行作業を自分で体験したかったのが最大の動機です。

HTTPSへの移行は、すべてのURLの変更です。
検索エンジンの扱いとしてはドメイン移行とほぼ完全に同等です。

このブログは規模的には大きくないサイトです。
それでも移行が上手に行かなければ検索トラフィックが減ることがありえました。

移行前のHTTPのときは、約3,500のURLがGoogleにインデックスされていました。
このURLをすべてHTTPSに301リダイレクトしたのです。

インデックスは順調に入れ替わっています。
HTTPとHTTPSを別々にレポートするようになっているウェブマスターツールのインデックスステータスで状況を見ることができます。

HTTPのインデックスステータス状況

HTTPSのインデックスステータス状況

適切に処置すれば、検索エンジンの評価を失わずにHTTPSへの移行できることが、僕のブログのケースでは確かめられたのではないでしょうか。