Googleページ エクスペリエンス アップデートは6月中旬から段階的に導入開始

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Google は、Page Experience Update(ページ エクスペリエンス アップデート)の導入を、当初予定していた 5 月から少し遅らせて 6 月中旬に開始することを Search Central 公式ブログでアナウンスしました。
段階的に展開していくとのことです。

アナウンス記事では、関連するそのほかの変更と Search Console の新しいレポートについても触れています。

ページ エクスペリエンス アップデートは 6 月中旬から段階的にロールアウト

ページ エクスペリエンス アップデートに関する発表内容の要点は次のとおりです。

  • 2021 年 6 月中旬に導入開始
  • ランキングシグナルとして完全に組み込まれるのは 8 月の終わり
  • 完了までは段階的に展開していく
  • 極端なランキング変動は想定していない

ページ エクスペリエンス アップデートはもともとは 5 月の導入でしたが 1 か月半延びました。

理由については言及していません。
準備できていないサイトが依然として多いためか、それとも Google 側の準備がまだ整っていないせいか、どうなんでしょう?

一気ではなく段階的な展開になります。
段階的にすることで、予期していなかったり意図していなかった問題を監視できます。
必要に応じて Google は調整できます。

「段階的」というのは対象にする検索結果を少しずつ増やしていくのか、それともランキングに対する影響力を少しずつ強めていくのかどちらなんでしょう?

【UPDATE】
独自に入手した情報によると、適用する検索結果の範囲を段階的に拡大していくようです。

とはいえ、ページ エクスペリエンス シグナルがランキングに与える影響度は小さいものです。
先日公開されたよくある質問集の第 2 弾などでたびたび触れられています。

ページ エクスペリエンス アップデートに付随する変更

ページ エクスペリエンス アップデートの導入に伴うそのほかの変更があります。

  • トップニュース掲載に AMP が必須でなくなる
  • Google ニュースでの AMP の優遇がなくなる
  • 検索結果での AMP バッジ廃止

トップニュース枠に掲載されるページは AMP 対応している必要がありました。
ですが、AMP は必須条件ではなくなります。
コア ウェブ バイタルの状態も関係しません。
Google ニュースのコンテンツポリシーを満たしていることだけが必須条件です(掲載されるかどうかやランキングはそのほかのシグナルによって決まる)。
詳しいことはこちらの記事で解説しました。

「Google ニュースでの AMP の優遇」と書きましたが、具体的に何を指すかわかりません。

We’re also bringing similar updates to the Google News app

we’re expanding the usage of non-AMP content to power the core experience on news.google.com and in the Google News mobile apps.

Google ニュースで、AMP コンテンツと非 AMP コンテンツの扱いの差をなくすことは確かなようです。

検索結果で AMP ページに付与されていたバッジ⚡を廃止します。
AMP であるかどうかの識別はもう重要ではなくなるということですかね(もっとも一般ユーザーに気にしていなかったように思いますが)。

AMP バッジの代わりにページ エクスペリエンスが良好なページに別のバッジを表示することを Google は検討しています。
表示テストも行われています。

Search Console のページ エクスペリエンス レポート

Search Console にページ エクスペリエンスの状況を可視化するレポートが追加されました。
すでに全ユーザーが利用できるはずです。

ページ エクスペリエンス レポート

ページ エクスペリエンス レポートは次のページ エクスペリエンス シグナルを統合的にレポートします。

  • ウェブに関する主な指標
  • モバイル ユーザビリティ
  • セキュリティの問題
  • HTTPS
  • 広告に関する問題

ページ エクスペリエンス レポート

レポートの見方と使い方についてはヘルプページで確認できます。

検索パフォーマンスの [検索での見え方] フィルタには [ページ エクスペリエンス] が加わりました。

ページ エクスペリエンス レポート

ページ エクスペリエンスが良好だった URL が検索結果に表示された回数やクリックされた回数を絞り込めます。

Signed Exchange をすべてのコンテンツでサポート

すべてのコンテンツに対して Signed HTTP Exchanges (SXG) を Google 検索がサポートするようになります。
現在は、AMP ページに対してのみサポートしています(僕のブログも AMP バージョンは SXG 対応してます)。

ただ SXG を採用しているサイトが多いとは思わないし高度な技術でもあるので、この変更は大多数にとって関係ありません。

SXG が何なのか知らなくてもまったく問題ありません。
気にしなくて大丈夫です。

ページ エクスペリエンス シグナルのランキング要因化に関する更新情報は以上です。
検索セントラルの元記事は英語で、日本語記事はまだ出ていませんが(いつ公開されるかもわからない)、必要な内容はこの記事で取り上げたので英語が苦手な方もご安心を😉