検索結果のホストグループは統合すべき、ページの評価が分散するため

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ホストグループに含まれるページは統合したほうがいいと Google の Gary Illyes(ゲイリー・イリース)氏は 2023 年 6 月の英語版 SEO オフィスアワーでコメントしました。

ホストグループとは

ホストグループとは、同じサイトから 2 つのページが同時に検索結果に選ばれたときに束ねて掲載される機能です。
PC 検索では、2 番目の結果はインデント(字下げ)されます。

ホストグループ

Google 検索の視覚要素ギャラリーはホストグループを次のように定義しています。

ホストグループは、同じサイトから取得された 2 つ以上のテキスト検索結果が、同じクエリでランク付けされているために、連続してグループ化されたものです。

複数のテキスト検索結果が一緒にまとめられているだけなので、この場合もテキスト検索結果のおすすめの方法が有効です。ユーザーが検索結果に表示されたページのうちの 1 つにアクセスすることが望ましい場合は、そのページを正規ページとして設定することを検討してください。

ホストグループのページは統合すべき

このホストグループに関係する質問がオフィスアワーで取り上げられました。

質問は次のとおりです。

同じドメインの異なるウェブページから2つの結果が表示されていますが、2つ目の方は少しインデントされています。これは何ですか?

ゲイリーはこう回答しました。

これはホストグループと呼ばれるものだ。マークアップで影響を与えることはできないが、特定のクエリに対してランクの高いページが2つ以上あることを示している。

可能であれば、その2つのページを統合することを検討した方がいいかもしれない。

ホストグループについては、私たちの視覚要素ギャラリーで詳しく学べる。

ホストグループのページを統合することをゲイリーはやんわりと勧めています。

統合はシグナル分散を防ぐため

自分のサイトから 2 ページが同時に検索結果に掲載されるのはホストグループの利点であり、それをあえて 1 つに絞ってしまうのはもったいないのではないかと、ゲイリーの回答を聞いて僕は思いました。
ちょうどタイミングよく Search Central Live Tokyo でゲイリーが日本に来ていたので本人に直接たずねました。

ゲイリーの説明を端的にまとめると次のようになります。

  • ホストグループは、内容的に類似しているページが 2 ページ(以上)あるときにまとめて表示する機能
  • 評価が分散するので正規化した方がいい

つまり、評価を1つのページに集約するために統合を勧めていたのです。

統合の方法は、SEO よりもビジネスの視点で決めるべきだともゲイリーは言っていました。
評価を集約しつつも、両方のページを残しておきたいのであれば rel="canonical" が適しています

記事を書き直して単一のページに集約することもできます。
その際は、メインではない方のページはメインに設定した方のページにリダイレクトするのが適切です。

とはいえ、トピックは同じであっても内容的には同じでなくてもホストグループは出現します。
上で見せたキャプチャのホストグループ内のページは、どちらも SGE がトピックの記事ですが、中身は異なります。
正規化には向かないように思います。
内容が異なるのにホストグループ化されているとしたら、それは Google 検索側のミスだとゲイリーは言っていました。
そんなケースでは、統合せずにホストグループによって “面” をとっておきたいなというのが僕の本心です。

とにもかくにも、評価の分散防止がゲイリーがホストグループの統合を推奨した理由です。