[レベル: 初級]
Search Console のページ エクスペリエンス レポートから次の 2 つのレポートを Google は削除しました。
- セキュリティの問題
- 広告に関する問題
レポート対象が 5 指標から 3 指標へ
これまでは、コア ウェブ バイタルを含めて次の 5 つの指標の状態をページ エクスペリエンス レポートで確認できました。
- ウェブに関する主な指標
- モバイル ユーザビリティ
- セキュリティの問題
- HTTPS
- 広告に関する問題
セキュリティの問題と広告に関する問題が削除され、現在は、次の 3 つの指標だけになっています。
- ウェブに関する主な指標
- モバイル ユーザビリティ
- HTTPS
どちらもランキング要因ではない
セキュリティの問題と広告に関する問題をページ エクスペリエンス レポートから Google が削除した理由はどちらもランキング要因ではないからです。
セキュリティの問題は、サイトがセーフ ブラウジング機能によって危険なサイトとして検出されたときに対象になります。
セーフ ブラウジングに引っかかってしまうサイトの多くはハッキングを受けたサイトです。
サイト管理者が故意に、危険なサイトにしたわけではありません。
サイト管理者の責任では必ずしもないという理由で、セーフブラウジングはランキング要因としては使われていません。
そこで、ページ エクスペリエンス レポートからも削除しました。
セーフブラウジングの対象になってしまったサイトは、Search Console のセキュリティの問題レポートで状態を確認できます。
同様に、広告に関する問題もランキング要因としては使われていません。
広告に関する問題は、サイトに掲載している広告が Better Ads Standards に準拠していない場合にレポートが出てきます。
ページ エクスペリエンス シグナルの 1 つである、煩わしいインタースティシャルと Better Ads Standards は直接の関係はありません。
Better Ads Standards を Google はこれまでもランキング要因としては使っていませんでした。
それにもかかわらず、広告に関する問題レポートがページ エクスペリエンス レポートのなかに含まれているというのは適切ではありません。
よって、広告に関する問題レポートもページ エクスペリエンス レポートから削除することにしました。
広告に関する問題レポートは単独のツールとして提供されています。
なお、ページ エクスペリエンス レポートの指標の削減はユーザーインターフェイスの変更です。
データにはまったく影響を与えません。
メッセージをわかりやすく
指標の削減とあわせて、データが不十分なときのメッセージをわかりやすくしました。
ページ エクスペリエンス レポートおよびウェブに関する主な指標レポートで、(Chrome ユーザー エクスペリエンス レポートの)十分なデータを集計できていないことが理由でレポートを生成できないときのメッセージが明確になりました。
また、Chrome ユーザー エクスペリエンス レポートの集計データが不十分だと、HTTPS レポートに「サイトの HTTPS カバレッジが不十分です」というメッセージが出る不具合がありました(サイト全体が 正常な HTTPS も出てくる)。
この不具合も修正されました。
さらに、ページ エクスペリエンス レポートとウェブに関する主な指標レポートでデータがないときのテキストをわかりやすくもしました。
これらのメッセージの変更はちょっとした改善です。
意味がわからず困惑するサイト管理者が減ることでしょう。