[レベル: 中級]
モバイル ファースト インデックス対応を説明する技術ドキュメントを Google は大幅に更新しました。
この記事ではその変更点の概要を紹介します。
なお、記事を公開している時点では更新されているのは英語版ページです。
日本語版ページはまだ更新されていません。
MFI 技術ドキュメントの変更点概要
まず、ドキュメントのタイトルが変わりました。
- 旧: Prepare for mobile-first indexing
- 新: Mobile-first indexing best practices
「モバイル ファースト インデックスに向けて準備する」が「モバイル ファースト インデックスのベストプラクティス」になりました。
MFI への移行が完了したサイトが増えたので “Prepare”(準備)という表現がそぐわなくなってきたからかもしれません。
準備編からベストプラクティス編に刷新した新しい MFI ドキュメントが言及している項目を列挙します。
一部は、以前のドキュメントにも書かれていましたが多くは追加です。
また以前にあったものでも加筆修正が入っています。
レンダリングに関して
- モバイル向けページと PC 向けページで同じ robots meta タグを使用する――特に
noindex
とnofollow
- 主要なコンテンツをユーザーのインタラクションによって Lazy-load しない――Googlebot はスクロールやクリック、タップしない
- リソースを Googlebot にクロールさせる――モバイル向けサイトでは異なる URL でリソースを配信していることがある
コンテンツに関して
- モバイル向けサイトには PC 向けサイトと同じコンテンツを掲載する――モバイル向けページのコンテンツを少なくしてもいいが、検索トラフィックが減る可能性があることを覚悟する
- モバイル向けサイトにも PC 向けサイトと同じ、明確で意味がある見出しを付ける
構造化データに関して
- モバイル向けサイトと PC 向けサイトで同じ構造化データを追加する――
Breadcrumb
とProduct
、VideoObject
をまずチェック - 構造化データで指定する URL が正しいものであることを確認する
- データハイライターを使用する場合はモバイル向けページを学習させる
meta データに関して
- わかりやすい
title
タグおよびmeta description
タグをモバイル向けページにも設定する
広告に関して
- ランキングに悪影響を及ぼさないように Better Ads Standards に従う
画像に関して
- 高品質な画像を提供する
- Google 検索がサポートする画像フォーマットを使用する
- ページを読み込むたびに URL が変わる画像を使わない
- モバイル向けページでも PC 向けページの画像と同じ alt 属性を設定する
- モバイル向けページのコンテンツを PC 向けページと同じにする――タイトルやキャプション、ファイル名、画像まわりのテキストなど
動画に関して
- ページを読み込むたびに URL が変わる動画を使わない
- サポートされるタグを使う――
<video>
や<embed>
、<object>
- モバイル向けページにも同じ構造化データを追加する
- モバイルデバイスで閲覧したときに見つけやすい場所に動画を配置する
このほか、別々の URL のモバイル構成に関するセクションが拡充されました。
また、トラブルシューティングのセクションが新たに加わっています。
準備編からベストプラクティス編に更新された MFI ドキュメントは、MFI 移行が完了していたとしても読んでおいたほうがいでしょう。
MFI に移行していない場合はもちろん必読です。
英語に問題がない方はそのまま英語ページを、そうでない方は Google 翻訳などを使って読みましょう。
もっとも重要なドキュメントなので、日本語訳ページも近いうちに公開されるのではないかと期待します。
この記事を書いている時点では、日本語訳ページの最終更新日(ページのいちばん下の Last updated)は「2019-12-17」です。
英語ページは「2020-01-21」です。
日本語訳ページも 2020 に変わっていたら新しくなったと判断できます。