・メルマガ #29(2007/01/17発行)のバックナンバー
今回は、「ノウハウ」というより「知識」の分野になります。
Googleには、「Sandbox Effect(サンドボックス・エフェクト)」と呼ばれるフィルタがあると言われています。
日本語にすると、「サンドボックス効果」とか「サンドボックス現象」と訳すといいかな。
「フィルタ」は、検索結果の順番を決めるのに、用いられる規則と考えてください。
「Sandbox」は「砂場」という意味です。
では「Sandbox」がどんな現象か、簡単に説明しますね。
新しいドメインを取得して、内的要因やら外的要因やらのSEO対策をしっかり実行したとしましょう。
※ドメインというのは、「www.rakuten.co.jp」の最初の「www」を除いた「rakuen.co.jp」の部分です。
「www.google.co.jp」なら、「google.co.jp」ですね。
そしてインデックスされて、上位表示を獲得しました。
しかし、ある日突然圏外に消え去ってしまいます。
あとは、どんなSEO対策をしても無駄。
決して上位表示されることはありません。
でも、数ヶ月たつと再び検索結果の上位に戻ってきます。
ポイントは、「新しいドメイン」というところです。
取得したばかりの新しいドメインだと一定期間、上位表示ができなくなってしまうんです。
これには、TrustRank(トラストランク)というGoogle独自の指標が影響しています。
みなさんは、PageRank(ページランク)なら聞いたことありますよね。
それとは違います。
ウェブサイトのランクを判断する別の数値です。
こちらは、外部に公開されていないので、僕たちは実際の数字を見ることはできません。
何のランクを測る数値かというと、これも定かではないのですが、ひとつには「新しくドメインを取ってから
どのくらい時間が経過しているか」が関係しているといわれています。
今、何歳かってことですね。
できたばかりのドメインだと、トラストランクが低いため上位表示ができなくなるんです。
「できたてホヤホヤだから、有益な情報を提供しているのかどうか信用(Trust)できない」ってことでしょうか。
Sandboxをどうやって回避するかというと、
1つは、時間がたつのを待つ。
SEOが効いていれば、そのうち復活します。
それまで待てないという場合は、
- 取得してから時間が経過していて、
- 良質のコンテンツで作られている
- 関連性の高いサイトから、
バックリンクをもらうことで回避できます。
お偉いさんからお墨付きをもらうようなものです。
新しい中華料理のお店をオープンしました。
でも開店したばかりだから、「おいしいよ」と宣伝しても、いまいち信用してもらえない。
そこで、中華の鉄人「陳健一」さんに「この店は、本格中華のうまい店だ」と太鼓判を押してもらう。
みんな安心して食べに来る。
こんな感じですね。(笑)
と、ここまでかなり断定的な口調で説明してきましたが、この「Sandbox Effect」は大きな議論を呼ぶ問題で、実際に存在するかしないかの意見がまっぷたつに分かれています。
SEOのエキスパートたちの間でも、見解がまったく一致していません。
Google社員のMutt Cutts氏は、そういう現象があることを認めつつも、Sandboxを発生させるアルゴリズムの存在について肯定も否定もしていません。
Sandboxを信じるSEO対策化は、ドメインの年齢を調べるツールを使ったり新しくドメインを取得するのではなく、すでにあるドメインを買い取ったりしています。
新しいドメインでサイトを作って、Googleで突然、検索結果に現れなくなったら自分のサイトは、砂場でもがいているか遊んでるんだなと思ってください。w
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