[レベル: 中級]
Google は、スパム対策に関する 2022 年の取り組みの成果を検索セントラルサイトで公表しました。
2021 年の 5 倍のスパムを SpamBrain が捕獲
現在、SpamBrain(スパムブレイン)と名付けられた AI ベースのアンチスパムのランキングシステムが、Google 検索のスパム対策の中心を担っています。
SpamBrain の次のような成果を Google は誇っています。
- 2021 年と比較して 5 倍多くのスパムサイトを検出
- 導入当初と比較して 200 倍多くのスパムサイトを検出
- ユーザーが検索から訪問したサイトの 99% 以上が非スパムサイト
📝すずき注: 検索結果の 99% が非スパムではなく、検索結果からユーザーがスパムサイトに訪問することはほぼなかったということ
SpamBrain はリンクスパムとハッキングサイトにも対抗
2022 年 12 月に実施したリンクスパム アップデートでは、リンクスパムの排除にも SpamBrain が機能するようになりました。
SpamBrain に力によるリンクスパム対策の成果は次のとおりです。
- 2021 年 7 月実施のリンクスパム アップデートと比較して、50 倍多くのリンクスパムサイトを検出
また Google は、ハッキングサイトに対しても SpamBrain を対処できるようにしました。
ハッキングされたサイトの検出能力を 10 倍向上させました。
迅速なスパムサイト検出
SpamBrain は、クロールの段階でスパムサイトを検出できます。
つまり、初回のクロールでスパムと判定できれば、一切インデックスしません。
余分なインデックスリソースを消費せずにすみ、その分を有益なコンテンツのインデックスに回せます。
SpamBrain 以外の成果
SpamBrain 以外の成果にも次を Google は挙げています。
- 詐欺サイト対策: 全言語で詐欺サイトの対策を強化。2021 年と比較して、詐欺サイトへのクリックを 50% 減少
📝すずき補足: ユーザーから個人情報や金銭をだまし取ったり、マルウェアをダウンロードさせようしたりするサイトへのリンクを検索結果でクリックすること - スパムに関するポリシーのドキュメントを公開
- AI 生成コンテンツに関するガイダンスを公開
スパム対策に SpamBrain が大活躍です。
実際に、検索結果からずいぶんとスパムサイトが減ったのではないでしょうか。
もちろん完璧ではありません。
検索結果に出現するスパムが限りなくゼロになる日を期待しましょう。
と同時に、スパムとして排除されそうな行為は厳に慎みましょう(僕のブログ読者にとってはそんなことはないと信じていますが)。