[レベル: 上級]
Google は、販売者リスティングの構造化データ で指定する価格で新しいプロパティをサポートしました。
新たに追加された価格プロパティ
新たに追加された価格プロパティは次の 2 つです。
- Strikethrough price (
StrikethroughPrice
) - Member price (
validForMemberTier
)
Strikethrough price
Strikethrough price は、セール期間中などの割引価格に対して通常の価格に打ち消し線を引くためのプロパティです。
たとえば、こんな表示です。
![打ち消し線](https://www.suzukikenichi.com/images/strikethrough.webp)
打ち消し線価格は priceType
プロパティで StrikethroughPrice
を値に指定します。
{
"@context": "https://schema.org/",
"@type": "Product",
"name": "Burton スノボ",
"offers": {
"@type": "Offer",
"url": "https://www.example.com/burton_offer",
"price": 59840,
"priceCurrency": "JPY",
"priceSpecification": {
"@type": "UnitPriceSpecification",
"priceType": "https://schema.org/StrikethroughPrice",
"price": 74800,
"priceCurrency": "JPY"
}
}
}
Member price
Member price は会員向けの価格です。
メンバーシップやロイヤリティプログラムに登録している購入者が対象になる特別価格です。
validForMemberTier
プロパティで指定します。
"offers": {
"@type": "Offer",
"url": "https://www.example.com/trinket_offer",
"price": 1500,
"priceCurrency": "JPY",
"priceSpecification": {
"@type": "UnitPriceSpecification",
"price": 1200,
"priceCurrency": "JPY",
"validForMemberTier": {
"@type": "MemberProgramTier",
"@id": "https://www.example.com/com/members#tier_gold"
}
}
}
打ち消し線価格、および会員向け価格のマークアップの詳細は技術ドキュメントで確認できます。
両方を同時に指定できないなどのルールあるので注意してください。
📝すずき注:この記事を書いている時点では日本語ドキュメントは未更新
なお、会員向け価格の validForMemberTier
はベータ版なので仕様が今後変更される可能性があります。
Merchant Center の機能を構造化データでも
Google Merchant Center では、「セール価格 [sale_price
] 属性」をフィードで指定すると、元の価格には自動的に打ち消し線が引かれてセール価格と並んで表示されます。
この表示を構造化データでも可能にするのが StrikethroughPrice
プロパティです。
また、 Merchant Center で会員向け価格を指定するのが「ポイント プログラム [loyalty_program
] 属性」です。
これに対応する構造化データが validForMemberTier
プロパティです。
Merchant Center でできることを構造化データでもできるようにと、販売者リスティングの構造化データの機能拡張に Google は取り組んでいます。
今回の新プロパティのサポートもその一環でしょう。
Merchant Center を利用しているならそちらで指定すれば十分です。
しかし、Merchant Center を利用できない環境であれば、打ち消し線価格と会員向け価格を構造化データでも実装できます。