[対象: 上級]
先週土曜日に、日本のGoogle (google.co.jp) において幅広い環境で Search Plus Your World が確認されました。
ところが1日間だけの目撃で現在は消え去っています。
広範囲なテストを実施したのか? それとも正式導入したものの何らかの事情で取り下げたのか?
いずれにしても導入準備を進めているものと思われます。
Search Plus Your Worldとは
Search Plus Your World (以下、SPYW)は、Google+と密接に関わるサービスです。
2012年1月に米Google (google.com) で導入されました。
SPYWのもっとも大きな特徴の1つは、Google+でつながっているユーザーやGoogle+ページの投稿があなたの検索結果にだけ表示されることがあるという点です。
Google+が強く影響するパーソナライズ検索と言っていいかもしれません。
SPYWの詳しい内容は次の記事を参照してください。
Google+の投稿があなたの検索結果にだけ入り込む
今回、僕の検索結果にだけ出てきたSPYWによるGoogle+の投稿の実例を見てみましょう。
僕がサークルに入れている木村さんのGoogle+での投稿が検索結果ページに出ています(画像はクリックで拡大)。
なお上のキャプチャではクエリが英語ですが日本語クエリもSPYWは対象になります。
自分の投稿がSPYWで出てくることもあります。
下には再び木村さんが登場して、ここでは2つのGoogle+の投稿が表示されています。
Google+のサークルでの繋がり(交流関係)にSPYWは影響を受けます。
場合によっては限定公開の投稿が出てくることもあります。
僕の投稿には、「限定公開で共有しました」というメッセージが付記されています。
僕が投稿する際に公開範囲に含めたユーザーにしかこの投稿は見ることはできません。
つまり公開範囲に含まれていないユーザーの検索結果に、SPYWとしてこの投稿が出現することはありません。
一方で、2つめの吉田さんの投稿はだれでも見ることができる一般公開なので「限定公開で共有しました」は表示されていません。
もしあなたが吉田さんをサークルに入れているなら、あなたの検索結果にこの投稿がSPYWとして出て来る可能性があります。
パーソナライズのオン/オフ切り替え可能
SPYWの良いところだと僕が感じているのは、パーソナライズ検索のオンとオフが簡単に切り替えられる機能です。
SPYWが適用された検索結果ページの右上にあるボタンで切り替えが可能です(最初のキャプチャで場所を確認できます)。
デフォルトでは「人型アイコン」が選択されておりパーソナライズ検索(プライベート検索結果)が有効です。
人型アイコンの隣にある「地球アイコン」を選択すると、パーソナライズ検索が無効になります。
ちなみに、「&pws=0パラメータ」で検索するとSPYWが無効な状態での検索結果になっていました(pws=0を付けて僕は普段検索するので今回のSPYWの発見が遅れた)。
テスト? 不具合で取り下げ?
土曜日1日だけのごくわずかな時間でSPYWを体験できました。
SPYWは米国内の検索に対してだけ適用され、米Googleで検索したとしてもProxyやVPNなどを利用しない限り日本国内からは見ることはできません。
もっとも日本でも一時的に見ることができたことは以前にもありました。
しかし、今回は日本のGoogleでの適用です。
多くのユーザーが体験できていたようなので「いよいよ導入か?」とも思われたのですが、あっという間に消えてしまいました。
どうしてでしょうか?
次の2つの状況を僕は疑います。
- 広範囲なテストを短期で実施した
- 正式導入したものの何らかの事情で取り下げた
なお「Search Plus Your World」という名称こそ使っていませんが、「プライベート検索結果」という呼び方でSPYWのオン/オフの切替方法を説明するヘルプが日本語でも準備されています。
Google サービスからの検索結果を一時的に無効にする(PC のみ)
- 一般公開されているウェブからの検索結果のみを表示するには、検索結果ページの右上にある 地球アイコン ボタンをクリックします。
- すべての検索結果が表示されるように切り替えるには、 プライベート アイコンをクリックします。
近いうちに再びSPYWを見ることができれば、正式導入の可能性が高いと僕は推測します。
ずいぶんとマイルドになったSPYW
今回のSPYWを見て、ずいぶんと”マイルド”になった印象を僕は持ちました。
導入時は影響がかなり激しく、Google+の投稿とそのユーザーの写真で検索結果が占拠されることも多く、まさしく「SPYWだらけ」でした。
またSPYWによって表示された結果にはそのことを示す人型アイコンが付けられていました。
今はアイコンはなくなり、ムダに視線を引くことがありません。
あまりにも強引に推し進めたせいか、SPYWの展開速度をGoogleはゆるめました。
問題がクリアできユーザーに受け入れられる体制が整ったときに日本にも導入されるのでしょうね。
今回の導入/テストをGoogleはどう受け止めているのかが気になります。
Search Plus Your Wolrdに関する追加の情報が入ったら、このブログでまた紹介します。