[レベル: 上級]
求人検索に適用されるために必要な JobPosting
構造化データにおける、テレワーク用の仕様を Google は変更しました。additionalProperty
プロパティの代わりに jobLocationType
プロパティを使います。
JobPosting 構造化データのテレワーク用マークアップ
テレワークが可能な職種は従来は次のようにマークアップしていました(余談かもしれませんが、“テレワーク” は日本語です。遠隔で働くことを英語では、“Telecommute”(テレコミュート)と言います)。
"additionalProperty": {
"@type": "PropertyValue",
"value": "TELECOMMUTE"
}
サポートをすぐに打ち切る予定はないとのことですが、additionalProperty
の利用を Google は現在は推奨していません。
今後は、jobLocationType
をテレワーク用に使用します。
jobLocationType
は、テレワークの勤務場所の条件を今までよりも細かく設定できます。
会社での勤務またはテレワークのどちらかの場合
会社や店舗など物理的場所で勤務するか、またはテレワークで勤務するかのいずれかの場合は、次のようにマークアップします。
テレワークの部分を "jobLocationType": "TELECOMMUTE"
で設定します。
"jobLocation": {
"@type": "Place",
"address": {
"@type": "PostalAddress",
"addressLocality": "港区",
"addressRegion": "東京都",
"addressCountry": "日本"
}
},
"jobLocationType": "TELECOMMUTE"
この場合、港区のオフィスで勤務する採用とテレワークの採用があります。
テレワークの場合は、100 % テレワークである必要があります。
ときには赤坂の会社に行って、ときには在宅で働くという場合には jobLocationType
に TELECOMMUTE
を設定しません。
(この後説明する)applicantLocationRequirements
プロパティが jobLocationType
プロパティに設定されていないときは、テレワークの場所は jobLocation
プロパティで設定されている国(上の例では日本)になります。
したがって、上の例では米国在住の人はこの職種に就きたいなら、米国から港区のオフィスに通勤するか(!)、どこでもいいから日本に引っ越してテレワークするかです。
複数の場所でのテレワークが可能な場合
テレワークする場所が複数ありうる場合は次のようにマークアップします。applicantLocationRequirements
プロパティでテレワークの場所を指定します。
jobLocation"jobLocation": {
"@type": "Place",
"address": {
"@type": "PostalAddress",
"streetAddress": "赤坂2-14-4",
"addressLocality": "港区",
"addressRegion": "東京都",
"postalCode": "107-0052",
"addressCountry": "日本"
}
},
"applicantLocationRequirements": [{
"@type": "State",
"name": "神奈川県、日本"
},{
"@type": "State",
"name": "埼玉県、日本"
}],
"jobLocationType": "TELECOMMUTE"
上の例は、港区のオフィスで勤務するか、またはテレワーク勤務するかのいずれかの求人です。
テレワークの場合は、神奈川県か埼玉県にいなければなりません(神奈川県、埼玉県の都道府県レベルで設定していますが、PostalAddress
でもっと正確に指定できます。正確には、AdministrativeArea
で指定できる値です)。
完全テレワークの場合
テレワークだけの場合は、次のようにマークアップできます。
"applicantLocationRequirements": {
"@type": "Country",
"name": "日本"
},
"jobLocationType": "TELECOMMUTE"
日本にいればどこでもテレワークできます。applicantLocationRequirements
が指定されているときは、勤務地を指定する jobLocation
は不要です(jobLocation
が設定されていて applicantLocationRequirements
がない場合は、テレワークの場所は jobLocation
で指定されている国に自動的に設定される)。
テレワーク用に使用する jobLocationType の設定方法は以上のとおりです。
構成に際しては、デベロッパーサイトも必ず参照して確認してください(日本語ページは、この記事を公開する時点ではまだ更新前の状態。求人検索に限らず、最新の情報を得るためにデベロッパーサイトは英語を参照することを推奨します)。
日本での求人検索はテストが目撃されているものの、いまだ正式導入されていません(ちなみに、アジアではインドネシアとタイが最近追加されました)。
それでも、導入を見込んですでに導入しているサイトもあります。
テレワーク勤務の募集がある求人は新しいマークアップを利用するようにしてください。