Google、URL検査ツールやモバイルフレンドリーテストのレンダリングエンジンをアップデート

[レベル: 上級]

URL 検査ツールやモバイルフレンドリー テスト ツールなど各種ツールのレンダリングエンジンを Google はアップデートしました。
最新の JavaScript を実行できます。

ツールのレンダリングエンジンは古いまま

Googlebot のレンダリングエンジン (WRS: Web Rendering Service) は、常に最新の Chrome と同等のレンダリング機能を持つように今年 5 月に改良されました。
しかし、URL 検査ツールやモバイルフレンドリー テストなどのツールは古いレンダリングエンジン (Chrome 41 相当)のままでした。

そのため、JavaScript が正常に実行されているのかどうかをツールで検証することが困難でした。
ツールがアップデートしたことで、安心して検証が可能になります。

レンダリングエンジンがアップデートされたツールは次のとおりです。

  • URL 検査ツール
  • モバイルフレンドリー テスト
  • リッチリザルト テスト
  • AMP テスト

新しい JS もレンダリング可能

こちらは古いバージョンのモバイルフレンドリー テスト ツールを使って、あるページをレンダリングした結果です。
JavaScript を実行できないため空白になってしまっています。

空白ページの MFT レンダリング結果

JavaScript エラーが発生していました。

JavaScript エラー

新しいバージョンのモバイルフレンドリー テスト ツールではレンダリングに成功し、きちんとページが表示されています。

正常な MFT レンダリング結果
※下部のカルーセルの画像が表示されてないけれど、robots.txt でブロックされているため

JavaScript エラーはありません。

JavaScript エラーなし

常にアップデート

調べたところ、ツールのレンダリングエンジンは Chrome 75 だそうです。
この記事を書いている時点での Chrome の最新バージョンは 76 です。
1 つ前のバージョンですが、ツールのレンダリングエンジンも Chrome にあわせて常にアップデートしていきます。
近いうちにアップデートするでしょう。

なお、Googlebot のユーザーエージェント (UA: User-Agent) に変更はありません。
実際のクロールに使われる Googlebot もツールの Googlebot も UA は以前のままです。

実際のインデックスに使われるレンダリングエンジンがアップデートしているのにツールは古いままでした。
そのため、インデックス可能なのかどうかを確認することが難しい状態が 5 月から 3 か月ほど続いていました。
ようやく解消されたことになります。

JavaScript を多用したサイトを運営している管理者には朗報です。