Google、商品リッチリザルト向け構造化データタイプの定義を更新。review・aggregateRating・offers のいずれかが必須に

[レベル: 中級]

商品のリッチリザルトで利用する構造化データで設定するプロパティを Google は更新しました。
検索結果にリッチリザルトを引き続き表示するために、修正が必要なケースが出てきます。

商品リッチリザルト

review・aggregateRating・offers のいずれかが必須に、Brand を推奨

必須プロパティと推奨プロパティにそれぞれ 1 つずつ変更があります。

必須プロパティ: review・aggregateRating・offers のどれか 1 つ

商品リッチリザルトで使用する schema.org/Product タイプのプロパティとして次の 3 つのうち 1 つを 必ず含める必要があります。

  • review
  • aggregateRating
  • offers

今までは 3 つとも推奨プロパティでした。
追加していなくても、リッチリザルトとして表示されることがありました。

3 つすべてが必須ではなく、どれか 1 つです。
残りの 1 つは推奨プロパティとして扱われます(とはいえ、3 つともマークアップすることをおすすめします)。

推奨プロパティ: Thing を Brand に

商品の製造元・販売元として、brand プロパティの値には Brand タイプまたは Organization タイプを設定します。
[※すずき注: 小文字で始まる brand(これはプロパティ)と大文字で始まる Brand(これはタイプ)は異なるので注意]

今までは、brand プロパティの値には特定のタイプをエンベッドせずに、単純なテキストで問題ありませんでした。
もしくは、schema.org の上位階層に位置する Thing タイプを使っていました。

たとえば、「ABC スポーツ」というスポーツ用品メーカーの商品の場合は次のように変わります。

▼以前

......
"brand": {
"@type": "Thing",
"name": "ABC スポーツ"
},
......

▼現在

......
"brand": {
"@type": "Brand",
"name": "ABC スポーツ"
},
......

BrandOrganization 以外の値が使われた場合は、Thing として Google はみなします。
これでも問題ないと言えば問題ないのですが、Thing は幅広く モノ・コト を意味するタイプなので、大ざっぱすぎます。
製造元・販売元であることをより明確に示すために、BrandOrganization が推奨されます。

商品リッチリザルトのための構造化データをマークアップしているサイトは、修正が必要かどうかをチェックしてください。
必要であれば、早めに更新したほうがいいでしょう。

更新された内容はデベロッパーサイトの技術ドキュメントで確認できます(この記事を公開した時点では、日本語版ページは未更新です)。

Structured data type definitions

Structured data type definitions

なお、構造化データ テストツールとリッチリザルト テストツールは更新された定義にどちらもまだ対応していません。
したがって、更新前の定義でマークアップしている状態で検証しても警告は出ません。