Googleはalt属性を画像検索だけに使いウェブ検索には使っていない⇐ホント?

[レベル: 中級]

画像の alt 属性は画像検索だけに利用され、ウェブ検索には利用されない。

Google の John Mueller(ジョン・ミューラー)氏はオフィスアワーでこのように発言しました。
どういうことなのでしょうか?

alt 属性が評価に影響するのは画像検索のみ?

装飾用の画像や素材集の画像の alt 属性をどうすべきかという質問に対してミューラー氏は次のようにコメントしました。

完全にあなた次第だ。アクセシビリティの観点からは私は何も言えないが、アクセシビリティも関係してくる側面ではある。だが、SEO の視点からすると alt 属性のテキストは画像検索で画像をより適切に理解するのに本当に役立つ。

その画像のことを画像検索で気にしないならやりたいようにやって構わない。装飾用の画像なら気にかけないこともあるだろう。多くのほかのサイトにもあることがわかっている同じ素材集の画像でも画像検索のことを気にかけないはずだ。この場合も好きなようにやっていい。

純粋な SEO 観点からよりもアクセシビリティ観点に私ならもっと意識を向けるだろう。

テキスト中心のウェブページに画像があるからといって価値が上がるということはない。alt 属性のテキストを見て画像検索に適用するだけだ。ユーザーがその画像を検索したなら、その画像をより良く理解するために alt 属性を使う。テキストのウェブ検索に出てくるウェブページが、画像があるからといって上位表示するということではない。


画像検索を意識しないなら alt 属性は重要ではない

ともすると、alt 属性が利用されるのは画像検索だけでありウェブ検索では用いられないとミューラー氏の説明を解釈してしまいそうです。

しかしそうではありません。
そうした解釈に対して、ミューラー氏はこう指摘しています。

あの場面で私が言ったことから飛躍しているような気がする。ページの一部として alt 属性のテキストを Google は見ている(alt 属性を検索できるしスニペットでも見つけられる)。alt 属性のテキストはページ上のほかのテキストのようなものだ。しかしalt 属性の主要な使い道は画像検索のためだ(文字どおりimg タグの中での話になる)。

ミューラー氏が本当に意味していたのは次です。

  • 装飾用の画像や素材集の画像のように画像検索を重視しない画像であれば、alt 属性に気を払わなくてもいい
    • 反対に、画像検索を重視する画像なら、alt 属性は画像理解に役立つので適切に設定すべき
  • テキスト中心のコンテンツに画像があるからといって、それだけで評価が上がることはない

alt 属性はアクセシビリティ関連からも考慮する

ミューラー氏は深堀りしませんでしたが、alt 属性はアクセシビリティの観点からも考慮に入れる必要があります。
(意図してか意図していないかにかかわらず)画像が表示されない場合や、スクリーンリーダーでは alt 属性は極めて重要です。
ページで意味を持つ画像ならば、alt 属性を必ず設定します。

一方で、装飾用だったり、単にアイキャッチとして使っている素材集画像で特に深い意味がなかったりするなら alt 属性に時間を費やす必要はありません。

ただし alt 属性を画像 (img 要素) に付けるのはルールなのできちんと追加します。
alt=""」のように値を空白にできます。