[レベル: 上級]
イベントのリッチスニペットを検索結果に表示させるための構造化データの不適切な使い方に対して Google はウェブマスター向け公式ブログで注意を喚起しました。
クーポン/バウチャーにイベントを使用してはいけない
イベント (Event) の構造化データは文字どおり、コンサートやスポーツ大会、お祭りのようなイベントのための構造化データです。
イベント情報をリッチスニペットとして表示できます。
ところが、イベントのリッチスニペットをクーポンやバウチャーをプロモーションする目的で悪用しているサイトが存在するようです。
こちらは、公式ブログ記事が掲載している不適切な例です。
- 10月12日 – 10月25日 送料無料
- 10月 – 11月 学生は 12% ディスカウント
- 10月15日 – 10月30日 30 ドル以上のすべての注文は 3% 割引き
幅広い意味ではイベントと言えばイベントかもしれませんが、本来目的としている“催し物”としてのイベントではないですね。
こうした不適切な使い方はユーザーの誤解を招き、検索ユーザー体験を低下させます。
そこで、イベントの構造化データを正しい目的で使用するように Google は通達したのです。
ガイドライン違反は手動対策の対象
イベント構造化データのコンテンツ ガイドラインに、イベントではないのにイベントとしてマークアップする使用例として「クーポン・バウチャー」が追加されています(4つ目。クーポン・バウチャー以外の不適切な使用例も3つ掲載されている)。
- Don’t promote non-event products or services such as “Trip package: San Diego/LA, 7 nights” as events.
- Don’t add short-term discounts or purchase opportunities, such as: “Concert — buy your tickets now,” or “Concert – 50% off until Saturday.”
- Don’t mark business hours as events, such as: “Adventure park open 8 AM to 5PM.”
- Don’t mark coupons or vouchers as events, such as: “5% off your first order.”
- 「パックツアー: サンディエゴ・ロサンゼルス 7泊」のような商品やサービスをイベントとして宣伝してはいけません。
- 「コンサート – 今すぐ購入」や「コンサート – 土曜日まで 50% オフ」のように、短期間のディスカウントや購入機会を加えてはいけません。
- 「アドベンチャーパークは午前8時から午後5時まで開演中」のように、営業時間をイベントとしてマークアップしてはいけません。
- 「初回注文は 5% オフ」のように、クーポンやバウチャーをイベントとしてマークアップしてはいけません。
ガイドラインに違反した場合は、手動の対策が与えられることがあります。
手動対策が与えられると、検索結果にはリッチスニペットは表示されなくなります(通常はランキングには影響しない)。
問題を修正したのち再審査リクエストを送信し、解除してもう必要があります。
こんな乱用がイベント リッチスニペットにあるんですね。
想像もしませんでした。
ブログで警告するということは、1つ2つではなく問題になるくらいの規模で発生しているようです。
イベントに限らず、ガイドラインをしっかりと守って構造化データを実装しましょう。
公式ドキュメントに掲載されている『構造化データによくある間違い』を Web担当者Forum の連載コラムで以前に解説しました。こちらも再点検してください。