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コア ウェブ バイタルの 3 指標の 1 つとして用いていた FID を INP に置き換えることを Google の Chrome チームがアナウンスしました。
検索セントラル ブログでも告知が出ています。
置き換えのタイミングは 2024 年 3 月を予定しています。
インタラクション指標が FID から INP へ
ウェブページのユーザー体験を評価するコンセプトとしてのコア ウェブ バイタルは次の 3 指標から構成されています。
- LCP (Largest Contentful Paint)
- CLS (Cumulative Layout Shift)
- FID (First Input Delay)
このなかで、FID はページのインタラクションを判断するための指標です。
「インタラクション」とは、簡潔に言えば、ここでは、ユーザーの操作にどのくらい機敏にページが反応するかを意味します。
FID は、ユーザーの最初の操作に対してどのくらい速くページが反応するかを測定していました。
しかしながら、FID には既知の制限があるため、Chrome チームは代替指標として INP を発案しました。
INP は Interaction to Next Paint の略で、ユーザーの操作に対する視覚的な反応が発生するまでにかかる時間を示す指標です。
INP が発案されたのは約 1 年前のことです。
詳しくはこちらの記事を見返してください。
コア ウェブ バイタル指標の候補として INP を 1 年かけて評価し、FID の代わりとして正式に採用することを Chrome チームは決定したのです。
2024 年 3 月に INP と FID を置き換え
コア ウェブ バイタルの指標として FID が INP に置き換わるのは 2024 年 3 月の予定です。
1 年に近い猶予期間が設けられています。
明日あさってではなく、十分な準備期間を与えてくれたとみなしていいでしょう。
2023 年後半に Search Console のレポートに INP を追加
コア ウェブ バイタルの指標として FID が INP に置き換わることに伴い、Search Console のコア ウェブ バイタル レポート（ウェブに関する主な指標レポート）に INP が今年後半に追加されます。
2024 年に INP が FID に置き換わると、それ以降は FID はレポートから外れ、INP だけになります。
それまでは、FID と INP の両方の指標のデータを見られるということです。
なお、PageSpeed Insights は INP をすでにレポートするようになっています。
INP 改善に取り組む
コア ウェブ バイタルを含むページ エクスペリエンス シグナルはランキングシステムではなかったなどと今になって暴露されて、改善の意欲が萎えてしまった人がいるかもしれません。
そうは言えど、ユーザー体験の改善は本来は Google の評価を上げるためのものではなく、ユーザーにより快適にサイトを利用してもらい、こちらが望むアクションを起こしてもらうための施策です。
INP 改善もその一環として捉えて取り組みたいものです。
INP の最適化に関しては、こちらの技術ドキュメントを参照してください。