ページ エクスペリエンス シグナルがPC検索でもGoogleのランキング要因に、2022年2月アップデート開始

[レベル: 初級]

ページ エクスペリエンス シグナルを、PC 検索でもランキング要因に取り入れることを Google は発表しました。

導入開始は 2022 年 2 月

ページ エクスペリエンス シグナルをランキング要因に利用するページ エクスペリエンス アップデートはモバイル検索ですでに導入されています。
2021 年 6 月に展開が始まり8 月の終わりに完了しました。

PC 検索でのページ エクスペリエンス アップデート適用は、今年 5 月の Google I/O で発表されていました。
しかしながら、この時点では導入時期は未定でした。

PC 検索のページ エクスペリエンス アップデートの具体的なタイミングは次のとおりです。

  • 2022 年 2 月に展開開始
  • 2022 年 3 月末までに展開完了

導入に際しては、余裕を持って事前に告知するとのことでした。
3 か月前の告知ですが、モバイル検索のときが 6 か月前だったことと比較すると、十分な準備期間かどうかは判断が分かれそうです。

いずれにしても、来年 2 月の導入は決定です。

PC 検索でのページ エクスペリエンス シグナル

PC 検索でのページ エクスペリエンス シグナルは次のとおりです。

  • コア ウェブ バイタル
    • Largest Contentful Paint (LCP)
    • Cumulative Layout Shift (CLS)
    • First Input Delay (FID)
  • HTTPS
  • 煩わしいインタースティシャルがない

コア ウェブ バイタルを 1 つのシグナルにまとめるなら 3 つ、コア ウェブ バイタルを 3 つの指標に分けるなら 5 つになります。
数え方がどうにせよ、モバイル検索と共通です。

モバイル フレンドリー

モバイル検索ではページ エクスペリエンス シグナルに含まれていた「モバイル フレンドリー」は PC 検索では外れました。
PC ページがモバイル フレンドリーである必要はないので当然です。

煩わしいインタースティシャル

煩わしいインタースティシャルは、もともとはモバイル検索だけのランキング要因でした。
しかしページ エクスペリエンス シグナルの PC 検索への導入にともない、PC 検索でもランキング要因に組み込まれたようです。

モバイルフレンドリーとは異なり、PC ページであってもウザいものはウザいはずです。
煩わしいインタースティシャルが PC 検索でも評価を下げる要因になるのは個人的には支持します。

モバイル と PC で独立した評価

現在は、モバイル ファースト インデックスの導入によって、モバイル向けページの評価が PC 検索でもランキングに用いられます(移行が完了している場合)。
ですが、ページ エクスペリエンス シグナルに関しては、モバイル向けページと PC 向けページは別々に評価されます。
どちらかが極端に悪い場合は、モバイル検索と PC 検索で順位が違ってくる原因になりえます。

とはいえ、ページ エクスペリエンス アップデートがランキングに与える影響は決して強くありません
これは PC 検索にも当てはまります。
Google が最も重視するのはコンテンツのクエリとの関連性と品質です。

Search Console でのページ エクスペリエンス レポート

Search Console で提供されているページ エクスペリエンス レポートはモバイル向けページが対象です。

ページ エクスペリエンス シグナルを PC 検索に導入するよりも前に PC 検索のページ エクスペリエンス レポートも提供してくれるとのことです。
提供時にはあらためてアナウンスがあるでしょう。

ページ エクスペリエンス レポートを待たなくても、PageSpeed Insights を使えば PC でのコア ウェブ バイタルを調べられます。
「パソコン」のフィールドデータが該当します。

PageSpeed Insights パソコン

包括的に計測するなら、データポータルを構成すれば、Google アナリティクスあるいは Chrome ユーザー エクスペリエンスレポートと連携して独自のダッシュボードでコア ウェブ バイタルを計測することもできます。

PC 検索でのコア ウェブ バイタル改善に早目に取り組むならこうしたツールを利用するのもいいでしょう。

ページエクスペリエンス アップデートはランキングに大きなインパクトを与えるものではありません。
そうは言えど、ユーザー体験という観点では軽視すべきではありません。
自発的ではなかったとしても、ランキング要因になるという外的要因を契機にして改善に取り組むのも悪くはないと思います。