[レベル: 中級]
GoogleのZineb(ジネブ)さんは、Search Console(旧ウェブマスターツール)の「検索クエリ」レポートの提供を9月16日をもって完全に終了することをGoogle+で告知しました。
Dear Search Console friends,
4 months after the launch of the Search Analytics report, the time has come to remove the old Search Queries report from the Search Console.
Please note that starting Wednesday, September 16th , all URLs pointing to the Search Queries report will be redirecting to the Search Analytics report.
「検索クエリ」の置き換えとして、機能改良した「検索アナリティクス」を今年の5月にGoogleは正式公開しています。
今後はこちらのツールを利用します。
検索クエリは検索アナリティクスへリダイレクト
ジネブさんは次のように告知しています。
検索アナリティクスの公開から4ヶ月がたち、古い検索クエリをSearch Consoleから削除する時が来ました。9月16日(水)から、検索クエリのレポートへのURLはすべて検索アナリティクスのレポートへリダイレクトされることをお知らせします。
時差があるので日本では、9月17日(木)になりますかね。
この日から検索クエリレポートへのアクセスは一切できなくなります。
検索クエリへのリンクは2週間ほど前に撤去されていたのですが、URLに直接アクセスすることで依然として検索クエリを利用できていました。
しかし9月17日以降は検索アナリティクスにリダイレクトされ、完全にアクセス不可能になります。
検索アナリティクスの唯一(?)の問題点
検索アナリティクスは従来の検索クエリの機能を改良・拡張しています。
特にそのフィルタ機能は優秀で、さまざまな角度からの柔軟な分析を可能にしています。
しかし検索クエリに唯一劣る特徴があるとすれば、ダウンロード可能なキーワードデータの上限が挙げられます。
検索クエリは実質的に無制限でしたが、検索アナリティクスでは最大で999件までしかダウンロードできません。
先日開催されたウェブマスター向けオフィスアワーに参加していたGoogleの金谷さんによれば、上限を増やすことについては今の段階では話せることはないとのことでした。
規模が大きいサイトでは、999件では十分なデータが集まらないはずです。
不満に感じるサイト管理者も多いのではないでしょうか。
999件を超えるクエリデータを検索アナリティクスで入手する方法
999件を超えるクエリデータを検索アナリティクスで入手する方法は、僕が把握している限りでは2つあります。
ページでフィルタ
1つの方法は、ページでフィルタをかける方法です。
検索アナリティクスはページごとに999件までのクエリデータをレポートします。
複数のページが対象のときもこの上限は変わらず、複数のページにランディングしたクエリを合算して999件までレポートします。
つまりフィルタがかかっていない初期状態では、サイト全体のクエリを合算して999件までレポートしているわけです。
これを逆手に取って、特定のページのURLや共通のディレクトリ名でフィルタをかければ、限定したページのクエリを999件まで取得できます。
こうすると初期状態では999件に入りきらなかったクエリが出てくることがあります。
ただし便利な裏ワザではありますが、ページ数が多いとフィルタリングする作業が膨大になって手間がかかり過ぎます。
検索アナリティクスAPI
もう1つの方法は、検索アナリティクスAPIを使う方法です。
検索アナリティクスで扱っている検索キーワードのデータを僕たちが取得して自由に加工できるように、検索アナリティクスAPIをGoogleは一般公開しています。
API経由でデータを取得すれば、最大で5,000件までのクエリを入手できます。
ただしこちらの方法の難点は、自分でプログラムを組んで独自のツールを開発しなければならない点です。
1つ目のフィルタとは異なり、今すぐにだれでも使えるというわけにはいきません。
ということで、「検索クエリ」はまもなく終了しその役割りを「検索アナリティクス」に完全に譲ります。
999件より多いクエリデータを検索アナリティクスで入手するには、次のいずれかの手段を用います。
- ページでフィルタ
- 検索アナリティクスAPI