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ページの表示速度をモバイル検索のランキング要素として組み込むことを Google はアナウンスしました。
公式アナウンスの日本語訳はさほど待たずに公開されるようなので、この記事では主要ポイントを簡潔にまとめます。
【UPDATE (2018/07/10)】
導入されました。
『Google、ページの読み込み速度をランキング要因にするSpeed Updteを導入開始』
Google スピードアップデート 概要
- 名称は、“Speed Update”(スピード アップデート)
- モバイル検索においてページ速度をランキング要因に使う
- 2018年7月に導入を予定
- ものすごく遅いとユーザーに感じさせるページだけに影響し、影響を受けるクエリはごくわずかになる見込み
- どのような技術が使われているかに関係なく、すべてのページに同じ基準が適用される
- 検索意図が依然として非常に強いシグナルであることに変わりはなく、関連性が高い、優れたコンテンツであれば遅いページでも上位表示しうる
- このアルゴリズムに影響を受けるかどうかを直接調べられるツールはない
包括的に高速化を目指す
「表示速度」といっても、さまざまな判断基準が考えられます。
サーバーのレスポンスタイム?
HTML の配信を終えたとき?
ページのレンダリングが完了したとき?
何らかのアクションをユーザーが起こせるようになったとき?
Google は特にどの指標をもとにするかには触れていません。
そうではなく、幅広く全体的に、どのようにすればスピードに関わるユーザー体験を向上させるようにできるのかを考えるように推奨しています。
そのうえで、高速化に役立つリソースやツールを紹介しています。
- RAIL モデルでパフォーマンスを計測する
- Leveraging the Performance Metrics that Most Affect User Experience
- Chrome User Experience Report
- Lighthouse によるウェブアプリの監査
- PageSpeed Insights
PC 版のウェブ検索では、ページ表示速度は日本を含めて2010年にランキング要因になっています。
しかしながら、モバイル検索においても PC ページの表示速度が用いられるというおかしな状況に現在はあります。
モバイル ファースト インデックスに向けて、モバイル向けページの表示速度をランキングアルゴリズムに Google が組み込む予定であることはしばらく前に明らかになっていました。
モバイル検索においてはどのような判断基準をもとに評価すればいいかのメドがたったので、導入を正式に決定したのでしょう。
ただし、大騒ぎすることはありません。
本当にものすごく遅いページだけが影響を受けます。
高速化は大切なことではありますが、パニックになってはいけません。
もっとも先日改良された PageSpeed Insights で遅い部類だと判定されたとしたら、最優先でスピード改善に取り組んだほうがいいかもしれませんが。
いずれにしても、Google がランキング要因にしたからという理由からではなく、速いページによってより快適な体験をユーザーに提供するという観点で高速化に取り組みましょう。
【UPDATE】
日本語記事が公開されました。