GoogleのSERPで、長期間にわたって激しい上下移動を繰り返す現象があります。
上がったり下がったりするのでおもちゃのヨーヨーにかけて、「ヨーヨー現象(Yo yo Effect)」と呼ばれたりもします。
ヨーヨー現象については以前に取り上げたことがありますが、WebmasterWorldを見ていると最近さらに猛威を振るっているようです。
GoogleはYahoo!とは違い、大掛かりなインデックス更新やアルゴリズム更新はめったに行わず、それこそ毎日のように小さな変更・改良を実行しています。
したがって、日々の順位変動は当たり前なのですが、ヨーヨー現象に見られる上下運動とその繰り返しには、理解しがたいものがあります。
ヨーヨー現象は、ウェブマスターが気づいた現象で明確な定義があるわけではありません。
しかし、WebmasterWorldでのディスカッションの中で、アドミニストレータのtedsterは、ヨーヨー現象として2つのパターンを認識しています。
1.ジェットコースター型
比較的長いスパンで上下移動を繰り返すパターン。たとえば、ある週は上位に位置していたかと思うと、次の週には順位が落ちている。かと思うと、また次の週には復活している。しかし、期間が一定しているわけではない。
2.ヨーヨー型
きっちりと時間が決まっているパターン。たとえば、午前10時には1ページ目に出てきて、午後1時になると2ページ目に下がる。翌日の午前10時になると、また1ページ目に出てくる。このような動きを3,4ヶ月繰り返して、最終的に2ページ目に落ち着く。
また、ある特定のキーワードだけで、ヨーヨー現象が発生するケースもあるようです。
ヨーヨー現象は、順位が下がるものの再び上がってきて、しかもそれを何度も何度も継続的に繰り返すので、ペナルティとは異なります。
急激なバックリンクの増加が原因ではとの推測もありますが、少なくとも可能性の1つとして考えられる要因にしか過ぎません。
ヨーヨー現象の原因として、もっとも疑われているのはGoogleのテストです。
どんなテストかというと、「このウェブページを上に持ってきたら、ユーザーは満足するだろうか」というテストです。
つまり、Googleが意図的に検索順位を入れ替えて、ユーザーがその検索結果を喜ぶかどうかを調査しているというのです。
これは、tedsterの考えですが、フォーラムモデレータのRobert Charltonも同調しています。
そして、Googleが検索結果からのアクセスに上限値を設けているようだという過去に出ていた意見にも、関連性を疑っています。
新しいアルゴリズムが導入されて、反映されるまでのタイムラグも影響しているのかもしれないと指摘していますが、ヨーヨー現象は数ヶ月以上続くので、可能性としては決して高くはありません。
実態がつかめない、しかし存在は確認されているミステリアスな現象が、ヨーヨー現象です。