コンテンツクリエイター視点から見たGoogle検索アップデートの問題点と改善点

[レベル: 初級]

ゲームの最新ニュースやレビュー、動画を提供するメディアサイトの Retro Dodo(レトロドードー)の創設者である Brandon Saltalamacchia(ブランドン・サルタラマッキア)氏は、Google の検索システムのアップデートの影響について話し合うために、ロンドンの Google 本社に招待されました。

2023 年 9 月のヘルプフルコンテンツアップデートにより、彼のウェブサイトのトラフィックは 90% 減少しました。
結果として、チームの大部分を解雇せざるをえなくなっていたのです。

そこでのディスカッションで話し合った内容をサルタラマッキア氏はブログ記事で共有しています。

クリエイターからの Google 検索改善提案

ロンドンオフィス訪問中にサルタラマッキア氏は、Google Search LiaisonDanny Sullivan(ダニー・サリバン)氏と面会し、自身の経験を共有し、Google がコンテンツクリエイターをより良くサポートする方法についてさまざまな提案をしました。

SEO Discussions With Danny Sullivan

多様な設備が整っていた印象的な Google のオフィススペースと、リラックスした労働環境についてにサルタラマッキア氏は冒頭で触れます。
しかし、一部のエリアが制限されていることにも言及し、社内での排他性を感じさせる部分があることを指摘しています。

サリバン氏とのディスカッションは、アップデートの影響を受けて困難な時期にクリエイターへのサポートを Google がどのように改善できるかに焦点を当てました。
サルタラマッキア氏は、Google 社員からの明確で信頼できるガイダンスの必要性を強調し、SEO ガイドラインの簡素化を提案します。
また、YouTube クリエイタースタジオのように、より実用的なアドバイスや洞察を提供するために、Search Console を強化することも提案します。

Google のガイダンスと検索結果との間の乖離について懸念を表し、それが信頼を損なうとサルタラマッキア氏は感じています。
また、多くのクリエイターが SEO のアドバイスを理解するのに苦労し、役に立たない可能性のあるサードパーティのコースや監査に頼らざるを得ない状況を指摘しました。

これらの問題に対処するため、Google に新しいポジションとして「Google Search Creator Advisor」(Google 検索 クリエイター アドバイザー)を設けることをサルタラマッキア氏は提案します。
このポジションは、テクニック的な SEO を提供するのではなく、質の高いコンテンツを作成するためにコンテンツクリエイターを支援することに焦点を当てます。
成功しているウェブサイト所有者を特集するマンスリービデオポッドキャストやクリエイターを表彰し、年次授賞式などのインセンティブ的な取り組みもサルタラマッキア氏は提案しました。

独立系出版社の将来は不確実であり、AI 生成コンテンツや Reddit のような大規模プラットフォームの支配などの課題があるとサルタラマッキア氏は記事を締めくくっています。
パブリッシャーからの意見や要望に Google は耳を傾けているものの、信頼を再構築しコンテンツクリエイターをサポートするためには具体的な行動が必要です。
また、変化するデジタル環境の中で生き残るためには、パブリッシャーはトラフィックソースと収益源を多様化する必要があることもサルタラマッキア氏は強調しています。

サルタラマッキア氏による Google との面会内容のまとめは以上です。

サリバン氏によれば、クリエイターとのこうしたミーディングは 2 回目で、3 回目も予定しているそうです。
また、Search Central Live のような恒例の対面イベントでもクリエイターから意見・要望を聞けるとのことです。

コンテンツクリエイターの生の声を直接ヒアリングするというのは良い試みだと思います。
日本でも実施してほしいものです。
でも、Search Central Live は今年は日本では開催されないんですよね。😢

#Google #SEO #Googleアップデート