[レベル: 中級]
病気や健康、医療に関する情報をナレッジグラフにGoogleは追加しました。
ナレッジグラフのパネルには、その病気の概要と症状、治療法が書かれています。
米国の英語検索からまず開始しました。
400以上の症状が対象
下は、「flu」(インフルエンザ)のナレッジグラフです。
イラストも付いています。
「発熱や筋肉痛 (Fever and muscle aches)」や「非常によくある病気 (Very common)、「感染性あり (Contagious)」などの情報が書かれています。
「Symptoms」(症状)のパネルでは症状の詳細を説明しています。
「Treatments」(治療法・手当)のパネルには対処方法が書かれています。
こちらは「leukemia」(白血病)のナレッジグラフです。
モバイル検索(と音声検索)にももちろん対応しています。
「sprained ankle」(ねんざ)のナレッジグラフです。
インフルエンザや白血病などよく聞く病気の例を挙げましたが、400以上の病気に対応しているとのことです。
医療専門家の協力による信頼性
病気に関わる情報はその信頼性と最新性が強く要求されます。
そこでGoogleは社内に加えて社外の医師、専門家の協力も得て医療ナレッジグラフを作り上げました。
また著名な病院(Mayo Clinic、メイヨー・クリニック)の監修のもとに情報を精査しています。
イラストは、資格を持った医療イラストレーターによって描かれたものです。
とはいえ、医学的な助言をGoogleは意図していません。
あくまでも情報提供です。
現在は米国のみ、他の国への拡大も
健康医療情報のナレッジグラフは、今のところ米国での英語の検索だけに対応しています。
しかし、米国以外の世界の地域にも対応したいとのことです。
対象にする病気の数も増やしていきます。
Googleによれば、Google検索の20に1つは健康に関する情報を求めているそうです。
こうした状況への対応も健康医療のナレッジグラフの導入の理由の1つです。
割合いがどうなのかは別として、病気や健康についての検索が多いのは日本でも同じじゃないでしょうかね。
病気のナレッジグラフを日本でも使えたらとても役立ちそうです。
ウェブから集めた情報を中心に自動的にまとめた今までのナレッジグラフとは違って、専門家とともに構築した点が心強いです。
医療をテーマにしたサイトには、その信ぴょう性に欠けるものが少なくありません。
適当に集めてきた情報であっても、特に情報リテラシーの低い人は信じてしまうかもしれません。
たとえリテラシーが高かったとしても信じてしまうことがありそうです。
たとえば自分の赤ちゃんが夜中に突然病気にかかってしまったときは、わらにもすがる思いであれこれ検索するでしょう。
たどり着いたサイトが、その病気のことを実はほとんど知らない質の低いアフィリエイトサイトやAdSenseサイトだったらと思うとぞっとします。
話がそれてしまいました。
健康医療に関する信頼できる情報を提供するナレッジグラフを、まずは米国の英語検索を手始めにGoogleが開始しました。
個人的には日本への導入が待ち遠しいナレッジグラフです。