[レベル: 中級]
ページ エクスペリエンス シグナルの 1 つとしてコア ウェブ バイタルが 2021 年 5 月から ランキング要因に組み込まれます。
良好と判定するために要求されるしきい値がコア ウェブ バイタルには設定されています。
Search Console のウェブに関する主な指標レポートでは良好・不良のしきい値の中間に位置するページは黄色の「改善が必要」に分類されます。
この黄色の「改善が必要」に分類されたページのランキングに与える評価はどうなるのでしょうか?
中間ページの扱いははっきりしていない
良好と不良の間に位置する中間のページのランキングでの扱いはまだはっきりとは決まっていないようです。
Google の John Mueller(ジョン・ミューラー)氏は次のようにオフィスアワーでコメントしました。
私の理解では、もし判定が緑色ならそれは良好かそうでないかということになる。黄色なら、それは緑色ではないということになるだろう(つまり、良好には分類されない)。でも最終的な扱いがどうなるかは私にはわからない。
いくつかの要因が共に関係してくる。一般論としては、すべての基準をページが満たしていればそれ相応にランク付けに利用すると私は考える。
ある要素が良好な一方で、別の要素が完全には良好でない場合にどのように扱うか、どうやってバランスを取るのか私にはわからない。
ウェブに関する主な指標レポートで黄色に分類される、良好でないけれど不良でもないページのランキングにおける評価は、少なくとも現時点ではミューラー氏は把握していないようです。
そもそもコア ウェブ バイタルがランキングに対してプラスに作用するのか、それともマイナスに作用するのかも不明です。
どういうことかというと、
- コア ウェブ バイタルが悪い場合に評価が下がるのか
それとも
- コア ウェブ バイタルが良い場合に評価が上がるのか
で厳密には扱いは異なってきます。
さらに良いと悪いはゼロかイチかで分類できるとして、その中間(の黄色に)位置する 0.2、0.3、0.4…… があるのかも問題です。
もっとも、ランキング視点で考えると追求したくなりますが、ユーザー体験の視点で考えれば、何をすべきかは明白です――黄色は良好ではなく「改善が必要」に分類されるのですから、素直に改善に取り組むべきです。
ページ エクスペリエンス シグナルはユーザー体験の向上のための指標ととらえたいものです。
インジケータはすべてのページ エクスペリエンス シグナルを満たすことが条件
ページ エクスペリエンスが良好なページには検索結果でインジケータを付けることを Google は検討しています(テストも目撃されている)。
ミューラー氏はこのインジケータについても言及しました。
ページエクスペリエンスが良好なことを示すインジケータを獲得するには、すべてのページ エクスペリエンス シグナルを満たしている必要があります。
すなわち、次の 5 つのページ エクスペリエンス シグナルが良好でなければなりません。
- コア ウェブ バイタル
- モバイル フレンドリー
- セーフ ブラウジング
- HTTPS
- 煩わしいインタースティシャルがない
どれか 1 つだけ、たとえば HTTPS 対応していてもモバイル フレンドリーでなければインジケータは付きません。
この総合的な扱いは納得できますね。
ということで、結論としては、5 つすべてのページ エクスペリエンス シグナルが良好になるように取り組みましょうということになります。
コア ウェブ バイタルの黄色の中間ページもなくします。
第一の目的は、検索での評価を上げることではなくユーザー体験を向上するためです。