携帯でのフルブラウザが普及してきたとはいえ、画面領域や実行できるアクションの問題もあり、PC用のサイトとモバイル用のサイトを別々に作成しているサイト管理者は多いはずです。
モバイルPCと普通のPCからのアクセスを、ブラウザのユーザーエージェント(User-Agent)で判断して振り分けする手法があります。
しかしユーザーによって違うコンテンツを見せることは、「クローキング(Cloaking)」に当たるのではないか?、訪問者に応じて違うコンテンツを提供する際に、気をつけなければならないことはあるのか?
こんな質問に、GoogleのMatt Cutts(マット・カッツ)氏が回答しました。
What should I watch out for if I redirect mobile visitors?
まず、クローキングの定義に戻って確認してみようか。
クローキングは、典型的なユーザーとGooglebotに違うコンテンツを見せることだ。
典型的なユーザーとは、デスクトップブラウザを使っているユーザーのこと。
Googlebotが来たからといって、特別なことをしてはいけない。
典型的なユーザーが得るものを、Googlebotが得るようにしておけばいい。
iPhoneやAndroidなどのモバイルフォンが来て、違うページを見せるのはかまわない。
それは、Googlebotと典型的なユーザーに違うコンテンツを見せることではないからね。
モバイルユーザーにはモバイル用のコンテンツを、デスクトップユーザーにはデスクトップ用のコンテンツを準備するのはよいこと。
みんはハッピーだし、リスクは何もない。
モバイルブラウザかどうかをチェックして、モバイルコンテンツを見せるのは、まったく大丈夫。
気をつけなければいけないのはいつも同じで、、典型的なユーザーとGooglebotに同じコンテンツを見せること。
今回のケースなら、Internet ExplorerやFirefoxを使うデスクトップユーザーに見せるコンテンツとGooglebotに見せるコンテンツが同じなら、何も問題はないよ。
というわけで、モバイルPCをモバイル向けのコンテンツに転送するのは、決してクローキングではありません。
ユーザーと違うコンテンツを見せてGoogleをだますどころか、モバイルユーザーにとっても一般ユーザーにとっても、Googleにとっても、みんなにとってメリットのあることです。