Google SGEスナップショットにコンテンツが引用されるのを防ぐ方法

[レベル: 上級]

SGE (Search Generative Experience) のに自サイトのコンテンツが引用されることを防ぐ方法を Google は公開しました。

nosnippet または max-snippet でスナップショットの表示制御

SGE のスナップショットにコンテンツが表示が表示されるのを防ぐには、nosnippet robots meta タグもしくは max-snippet robots meta タグを設定します。
📝すずき補足:nosnippet/max-snippet は、検索結果に表示されるスニペットを制御する仕組みrobots meta タグのほか、X-Robots-Tag でも設定可能

nosnippetmax-snippet解説する技術ドキュメントに次の説明が追加されました。

nosnippet:

Google SGE overviews also will not show content blocked using nosnippet.

Google SGE の概要には、nosnippet を使用してブロックされたコンテンツは表示されません。

📝すずき注:この記事を書いている時点では、日本語ドキュメントは未更新なので翻訳は僕による。次の引用も同様

max-snippet:

Google SGE overviews also will not show content beyond the specified limit.

Google SGE の概要には、指定された制限を超えるコンテンツは表示されません。

スナップショットでの引用を完全に拒否したいなら、そのページの head セクションに次のように記述します。

<meta name="robots" content="nosnippet">

スナップショットでの引用を 50 文字(半角)以内に抑えたいないら、次のように記述します。

<meta name="robots" content="max-snippet:50">

このように、nosnippet/max-snippet を設定することで、SGE のスナップショットでの引用を制御できます。

ペイウォールコンテンツで必要になるかも

購読しているユーザーにだけ記事を提供する、いわゆるペイウォールコンテンツを設定している場合は、nosnippet/max-snippetの構成を検討した方がいいかもしれません。

ペイウォール コンテンツ構造化データのドキュメントに、生成 AI に関するセクションが追加されました。
📝すずき注:この記事を書いている時点では、日本語ドキュメントは未更新

SGE (Search Generative Experience) overviews are generated with the help of AI. They are supported by info from across the web and Google’s Knowledge Graph, a collection of info about people, places, and things. Content blocked using snippet controls will not be shown in overviews.

SGE is designed to help people discover helpful information on the web that supports the information in the overview and provides a jumping off point for people to explore further. As in Search more broadly, SGE overviews may include links to paywalled content as a way for people to discover those pages.

SGE (Search Generative Experience) の概要は、AI の助けを借りて生成されています。これは、ウェブ全体および Google のナレッジグラフ(人物、場所、物事に関する情報のコレクション)からの情報を基にサポートされています。スニペット制御を使用してブロックされたコンテンツは、概要には表示されません。

SGE は、概要の情報をサポートし、人々がさらに探索する出発点となる有益なウェブの情報を発見するのに役立つことを目的として設計されています。検索全般と同様に、SGE の概要には課金コンテンツへのリンクが含まれる場合があり、それは人々がそれらのページを発見できるようにするための一つの方法です。

📝すずき注:翻訳は僕による

つまり、ペイウォール内のコンテンツであっても、SGE のスナップショットに利用される可能性があります。
利用されるのを確実に防ぎたいのであれば、先に説明した nosnippet または max-snippet を設定しなければなりません。

SGE while browsing はペイウォールコンテンツを利用しない

ただし、閲覧中ページの要点を生成する SGE while browsing は、ペイウォール内のコンテンツを要点生成には利用しません。

Google は次のように説明しています。

SGE while browsing, a separate feature than SGE in Search, will not show key points for paywalled articles, if paywall structured data is on the page.

SGE while browsing は検索の SGE とは別の機能であり、ペイウォール構造化データがページにある場合、課金記事の要点は表示されません。

SGE while browsing を使われることで、記事の内容を知られたくないだけであれば、nosnippet/max-snippet の設定は必要ありません。
ペイウォール構造化データを実装してあれば、そのままで十分です。
📝すずき補足:SGE while browsing は日本語ページではまだ機能しない

nosnippet と max-snippet は通常検索にも影響する

nosnippetmax-snippet を設定すれば SGE のスナップショットへの引用を制御できるわけですが、問題があります。
nosnippet/max-snippet は通常のウェブ検索のスニペットにも影響します。

nosnippet を設定したら、ウェブ検索結果のスニペットが表示されなくなります。
max-snippet を設定したら、スニペットは指定した文字数以内の長さになります。

検索結果では、制限することなく今までどおりスニペットを表示しつつも、スナップショットでの表示を防ぐことは現状ではできません。

SGE は検索の一機能なので、今の仕組みでは連動してしまうということでしょうか。
SGE は試験運用中であり、新しい仕組みをすぐに導入するわけにもいかないのでしょう。