[対象: 全員]
シリーズで公開しているPubCon Hawaii 2012のレポートは今日が最後です。
でもセッションレポートではなく、“Search Plus Your World”の体験レポートになります。
Search Plus Your World、長いのでここからは“SPYW”と略しますが、SPYWはGoogle+と連動したGoogleのパーソナライズ検索です。
SPYWを初めて聞く人はこちらの記事を先に読んでおいてください。
『“Search plus Your World”とは 〜 Googleがパーソナライズ検索を加速させた』
今のところSPYWは米Google(Google.com)だけでの導入で、しかも米国内だけでしか利用できません(細工すれば日本からでも利用可能です)。
そこでハワイ滞在中にSPWYを実際に体験してきました。
感想を先に言っておくと、かなりウザく激しくパーソナライズされます。
人間のシルエットが頭に付いたコンテンツがSPYWのパーソナライズ検索に影響を受けている結果になります。
Google+で交流のあるユーザーの投稿や写真が出てきます。
自分のGoogle+での投稿も出てきます。
僕がいちばん不快に感じたのは、自分のGoogle+の投稿がやたらと出てくる点です。
その人のGoogle+の利用状況や検索キーワードにも依存するとしても出すぎです。
僕が自分の投稿を結果には求めることはめったにありません。
上の2つの例はともに検索絡みのキーワードでの結果でしたが、一般的なキーワードでの検索でもSPYWは働きます。
PubConがちょうどバレンタインデーに当たっていたので“Valentines day”で検索した結果です。
ダニーとバリーとは交流があって、僕は彼らをサークルに入れているし彼らも僕をサークルに入れています。
名前を検索すると、Google+のプロフィールが先頭に出てきます。
「プロフィール検索」というSPYWの機能です。
そのユーザーが共有した写真も見えますね。
みなさんがこの人の名前を検索することは、まずあり得ないと思いますが検証のために調べてみました。
今まで以上に彼の行動がパーソナライズ検索に影響すると思うとゾッとします。w
SPWYのパーソナライズ度は僕の想像以上で、正直言えば「強すぎる」印象だったのですが、唯一の救いは簡単にOFFにできることです。
右上にあるボタンでパーソナライズ検索をOFFにできます。
デフォルトではONですが、地球マークのボタンを押すだけです。
パーソナライズ検索の結果に戻すには人のシルエットのボタンを押します。
ここまではGoogleアカウントにログインしているときのお話です。
SPWYの一部の機能は、Googleアカウントのログイン状態にかかわらず実行されます。
「People & Pages」(人とページ)がそれです。
検索キーワードに関連したおすすめのGoogle+のユーザーやページ(ページはビジネス用アカウント)が右サイドに表示されます(画像はクリックすると拡大します)。
恐ろしいのはAdWords広告を押し下げてまで検索結果の上部に表示させる点です。
AdWordsによる収益よりも、Google+の普及のほうが今のGoogleにとっては重要ということでしょうか。
広告主は平気なのでしょうか?
最初にも言ったように、SPYWを目の当たりにしてパーソナライズの影響度とGoogle+のプッシュ度の激しさを実感しました。
でもGoogle.comだけの導入、米国内だけでの利用、さらに People&Pages 以外はGoogleアカウントにログインしているユーザーのみということで、僕たちにとってはまったくといっていいほど影響は及ばないはずです。
Google+をどのくらい利用しているかにもパーソナライズの度合いは変わってくるでしょう。
僕はGoogle+のヘビーユーザーなので不快に感じるほどパーソナライズされたのかもしれません。
ただSPYWの他の国、他のGoogleへの展開は絶対に考えているはずで、いつ日本にもやってくるか分かりません。
「今からSPWY対策をしろ」という言う意図はまったくありません。
慌てなくても大丈夫です。
ですが、どんなサービスで何ができるのかを理解しておくために少なくともGoogle+は利用しておくべきです。
純粋にソーシャルメディアを楽しむなら、TwitterやFacebookで十分です。
でもあなたが僕のようにSEOに関わっているビジネスに就いているなら、Google+は多少なりとも知っておかないといざというに困るかもしれません。
何といっても、Google+はGoogleのサービスです。
そしてGoogleはGoogle+を普及させたいし、順調に利用者は増えているようです。
Google製のブラウザ、Chromeが出た時に「今さら新しいブラウザを公開してどうする」という否定的な声もありましたが、Firefoxのシェアをいったんは上回りました。
2年後、3年後にGoogle+がそうなるとも限りません。
なんとなく最後は脅しっぽくなってしまいました。
ゴメンナサイ。
この記事で僕が言いたかったことは次の2つです。
- SPWYは、Google+の利用状況によってはパーソナライズが激しい
- いつ日本に導入されてもいいように今から使ってみよう
なお僕はSEOのためだけではなく、ソーシャルメディアとしてもGoogle+を楽しんでいます。
新しい人とも出会えたし、新しい発見もしています。
楽しいよ。:)