[対象: 上級]
Googleウェブマスターツールの「インデックスステータス」機能がHTTPページとHTTPSページを別々にレポートするようになりました。
これにより、HTTPSだけのインデックス状況を知ることができます。
HTTPとHTTPSのインデックス状況を分離
「インデックスステータス」はこれまで、HTTPとHTTPSを区別せずに、両方を合わせたデータを表示していました。
しかしHTTPS(SSL)を使うサイトの増加やウェブマスターからのフィードバックを受け、HTTPとHTTPSを独立してレポートするようにしたのが今回の機能改善です。
HTTPSを利用しているサイトでは、HTTPSのページがインデックスステータスから除外されるのでインデックスに登録されたページの数は減少します。
下は、公式ブログのアナウンスで挙げられている例です。
サイト内をほぼ完全にHTTPSで接続しているサイトでしょう。
従来はHTTPページとHTTPSページの両方が合わさって、区別されずにレポートに出ていました。
しかしHTTPSページがデータに含まれなくなったため、インデックス数がほとんどゼロにまで減っています。
一方、HTTPSのサイトをウェブマスターツールに登録すると下のようになります。
HTTPSのインデックス情報だけが表示されるようになり、データがいきなり現れています。
なおグラフを見て気付いたかもしれませんが、HTTP/HTTPS分離は日付をさかのぼって3月9日から反映されます。
「更新情報」と書かれたラインが見えますね。
グラフの下にも注意書きが書かれています。
HTTPSを独立してウェブマスターツールに登録する
HTTPSページのインデックスステータスを確認するには、HTTPSのサイトとしてウェブマスターツールに登録する必要があります。
次の3つのレベル(範囲)で登録可能です。
- ルートドメイン —
https://www.example.com/
やhttps://example.com/
- サブドメイン —
https://sub.example.com/
- サブディレクトリ —
https://www.example.com/sec/
wwwを付けたドメイン名のURLで、HTTPもHTTPSも両方使っているなら、それぞれを登録しなければならないということですね。
ちなみに今回の機能改良に伴い、今まではインデックスステータスはルートドメインレベルでしか見ることができませんでしたが、サブディレクトリレベルで登録してるサイトでもレポートを見られるようになっています。
HTTPSを使っていないサイトでも、これを嬉しい副産物に感じる人もいるんじゃないですかね。
その他の注意点
別のサイトとしてウェブマスターツールに登録するので、サイトマップを送信するのであれば、サイトマップも別に(登録したサイト側で)送信します。
サイトマップに記述するURLには、HTTPSで接続させる方(インデックスさせる方)の https://
で始まるURLを記述してください。
またrobots.txtもHTTPとHTTPSでは別々に処理されます。
今回の機能改善は、ウェブマスターツールの「インデックスステータス」のレポートだけに関係します。
インデックスやクロールの処理にはまったく影響を与えません。
インデックスされているURLの数にも影響しません。
つまり検索結果に関わることには無関係ということです。
Googleは、SSLの利用、とりわけサイトの完全SSL化を推奨しています。
ウェブマスターツールの利用におけるSSL利用のサポートは、先進的にSSLを導入しているサイト管理者には嬉しい改良になるでしょう。