「この世でもっともSEOに精通した人はだれ?」と尋ねられたら、真っ先に僕が思いつくのは、tedster(テッドスター)という人物です。
僕が情報源としている世界最大のインターネット関連フォーラムのWebmasterWorldのGoogleフォーラムの管理者で、その他のフォーラムも含めこれまで投稿したポストは27,000を超えています。
たとえばマイナス950ペナルティの考えうる原因を発見したのも彼です。
彼のポストから僕がどれだけのことを学んできたことか。
数回DMでやり取りさせてもらったことがあるし、フォーラムで何度か問題を解決してもらったことがあります。
そのたびに適格で納得のいく答を得られています。
今日はそんな、僕がもっとも敬うSEOスペシャリストのtedsterのインタビュー記事を紹介します。
Cracking the Google Algorithm, and Understanding Search Patents with Ted “tedster” Ulle
非常に長いので一部分を抜粋して要約だけします。
英語の読める人には絶対に全文を読み通すことを強く推奨します。
● Googleのフレーズに基づくインデックス(鈴木注:1つ1つの単語ではなく同時に使われやすい言葉も考慮しつつランキングに反映させる仕組み。こちらの記事を参照)が、さらに成長を続けている。豊富なボキャブラリーを有していてそれを自然に書くことができるライターにとっては、揺るぎないアドバンテージになる。
● ユーザーの検索意図を読み取る能力が向上してきた。あるキーワードではどんなに頑張っても上位表示できないサイトがあったりする(鈴木注:キーワードに現れていないユーザーの要求をそのサイトでは満たせないと判断するから)。
● Googleは作為的な”悪”のリンクを見破るためのアルゴリズムの改良を進めていくだろう。すでに、サイト単位、ページ単位、ともするとリンク単位でリンクを無効にすることができている。ヒューリスティックな検知も進んでいくだろう。
● “悪”のリンクの無効化はこっそりと密かに行われている。全体的にPageRankを得るのがより難しくなってきた。たとえばかつてホームページがPR8だったサイトが今はPR6になっていることがありうる。理由の1つは、Googleがすでに展開している作為的リンクの一掃によるものだ。
● ページの表示速度が近いうちに要因になってくるだろう(鈴木注:こちらの記事を参照)。コンテンツデリバリネットワーク(CDN)を使えるサイトにアドバンテージが出てくるかもしれない。といっても高価なCDNを利用する必要はなく安価なものを利用すればいいだろう。
● Caffeineがランキングの更新プロセスを大きくスピードアップさせるだろう。ヒストリカルファクター(鈴木注:こちらとこちらの記事を参照)やフレーズインデックスなど、聞こえはいいけれど実装できていないように見える特許技術が、Caffeineによって実現していくと思われる。更新ももっと頻繁になるだろう。
● 内部リンク外部リンクを問わずキーワードを詰め込んだアンカーテキストとリンク操作のペナルティがもっとも拡大している。Googleにとってリンクは長いことデリケートな弱点だったけれど、やりすぎると今度は逆に自分が痛い目に会うだろう。
● フィルターやペナルティを受けないようにするには
- バックリンクの状態に注意する。ナチュラルリンクが少ないからといって、自作自演リンクで補おうとしない。どうして誰もリンクしてくれないのかに頭を使って、それを直した方がいい。
- 同一キーワードの使いすぎをやめる。多様な語彙を自然な形で使う。理解しておくべきことは「キーワード共起」(鈴木注:どんな言葉が共に出現しやすいか)。
- 最新のSEOよりもビジターにフォーカスすること。Googleよりもビジターのためにサイトを作ることが何よりもペナルティを避ける事になる。
● 有料リンクでも戦略的な連携を組んでのリンクでも、リンク操作によるペナルティは受けたことを認識しやすい。明らかに順位が下がる。一晩で1ページ目から5ページ目に行ったりする。抜け出すにはリンクをきれいにして再審査リクエストを送信する(鈴木注:大量の自作自演ばかりだとどのリンクが原因か分からないので、きれいにできませんよねw)。
● 内部リンクも同じことで、やりすぎると劇的に順位が下がる。修正すべきことは同じで控えること。再審査リクエストを送信することはなく、ペナルティのしきい値を下回れば再計算後にすぐにトラブルから抜け出せる。フレーズインデックスの特許は、このしきい値を計算するのにも関わってくる。
● 新しいリンクが増えないことが理由で徐々にランキングが下がることがときどきある。そんな時はマーケティングをして、自分の存在を知らしめるといい。
もう少し書きたかったのですが、このくらいにしておきます。
今年の目標の1つは、PubConに参加してtedsterに会ってくることです。