あなたは順位を上げたいサイトのバックリンクを、どのようなペースで増やしていますか?
ツールも使いながら、1日に20本、30本と、短期間に一気に付けるタイプですか?
それとも、1週間に数本と、少しずつゆったりと増やしていくタイプですか?
短い間で大量に被リンクが増加すると不自然だからスパム判定される、いやいや急激にリンクが増えるということは、それだけ人々の注目を浴びているということで検索エンジンも評価するはずだ、など意見は分かれます。
ちょうど1年前、Yahoo!はサイトに発生した異常に大きな変化、たとえば被リンクの急激な増加・発リンクの急激な増加・ページ数の急激な増加などを、どのように検知し対応するのかという仕組みを示したPatent(パテント:特許)を取得しました。
このパテントでは、検索結果の順位を作為的に上げようとする「Suspicious(疑わしい・怪しい)なウェブページ」を自動的に判別する仕組みを解説しています。
ある一時点の状態を「Snapshot(スナップショット)」として撮っておき、一定の間隔を空けて別のスナップショットを撮ります。
そして、2つのスナップショットを比較し、通常では考えられないような極端な変化が見受けられると、Suspiciousとしてフラグを立てます。
そして、さらに分析を進めます。
たとえば、最初に取得したスナップショットで、あるページが10個の発リンクを含んでいたとしましょう。
次に取得したスナップショットでは、間隔がほんの1週間だったにもかかわらず、1000個の発リンクに増えていました。
仮に、通常想定される発リンクの1週間あたりの増加が5本だったとすると、このページをSuspiciousであるとしてマークします。
疑わしい変化に対する追跡の対象は、個々のページの場合もあれば、特定のドメインの場合もあるし、ホスト(サーバー)丸ごとという場合もありえます。
Suspicious性が検出されると、次のような処置が取られる可能性があります。
- 自動的に検索結果から削除される
- 検索結果の順位を下げられる
- 作為的な不正を行っていないか、人間の目でチェックするために記録される
ただし、即座に検索結果から削除されたり、順位を下げられるわけではありません。
他の基準に基づいた審査が行われます。
たとえば、怪しいと判断されると、自動的に作成されたページによくあるようなアダルトや医薬品に関する単語がないかチェックされます。
これらの審査は、プログラムが自動的に実行します。
一方でパテントでは、人気があり正当なサイトを除外するための「White List(ホワイトリスト)」の利用の可能性も示しています。
たとえば、yahoo.com内のウェブページに短期間に大量の発リンクが掲載されたとしても、なんら不思議なことはありません。
過去に蓄積されたデータは、新たにSuspiciosなページを探すための学習材料としても使われます。
また、正当なページをSuspiciousとして誤認識するのを防ぐのにも利用されます。
パテントが実装されているとしたら、やはり短期間での急激な変化は避けたほうが無難なようですね。
学習能力もあるようなので、自動生成ツールでウェブページを一気に作るのも初めのうちは効果的でも、しばらくすると見破られてしまうと考えれられます。
自動ツールで作ったサイトは、一時は効果があっても次第に効果がなくなるケースが多いのは、検知システムができあがっているからかもしれません。
ただし、急激な変化が検出されたからといってすぐさまインデックス削除や順位下降の処置がとられるわけでもなさそうです。
急激な変化がもっともだという、それなりの理由があれば、問題ないようですね。
「急激な被リンク増加」がスパム扱いされるかどうかは、状況によって変わってきそうです。
あなたはリンク構築するとき、「ゆっくり増やす派」ですか?、それとも「一気に張る派」ですか?