[対象: 中級]
ペンギンアップデートによって評価を下げられた場合は、問題となっている不自然なリンクを削除することが第一の対処策です。
しかし良質なリンクをたくさん獲得しリンクの総合的な状況が改善すれば、問題となるリンクをそのままにしていたり否認ツールを使ってリンクを否認したりしなくても、ペンギンアップデートからの回復は可能なようです。
GoogleのJohn Mueller(ジョン・ミューラー)氏が、12月30日に開催した英語版のオフィスアワーのなかで発言しました。
リンクの否認ツールを使わなくても質の高いリンクでリカバリ可能
仮定の話として、あるサイトが、ディレクトリや有料リンクで質が低いリンクを大量に集めてペンギンアップデートでペナルティを受けたとする。
でもリンクの否認ツールの存在を知らない。その後、質が高いリンクを獲得していき、質が低いリンクの割合がだんだん小さくなっていったとする。
でもやっぱり否認ツールを使わないしリンクも削除しない。リンクの大多数が良質なリンクに変わったこんな状況はペンギンからの回復の助けになるか?
こういった趣旨の質問が参加者から出ました。
この質問に対するミューラー氏の回答を要約すると次のようになります。
間違いなく助けになる。
すべてのリンクを集めた状態でペンギンアップデートは評価する。過去に悪いことをやっていたとしても、将来良い方向に進んで良質なリンクが増えたならそれも考慮に入れる。
良いリンクが50%以上になったから解除するというようなことではないが、良いのか悪いのかグレーな部分が初めのうちはあったとしても、ウェブのあちこちで言及されるほどに大きく改善していったのであれば、完全にではないとしても徐々に状況は良くなっていくこともあるだろう。
ペンギンアップデートで問題視されるリンクをたとえ削除したり否認しなかったりしたとしても、その低品質リンクを凌ぐほどの良質なリンクをたくさん集めれば、ペンギンアップデートによる低評価が取り下げられる可能性があるということです。
不自然リンクを放置していいということではない
とはいえ、良質なリンクを集めさえすれば、問題視される不自然なリンクをそのまま放置しておいても構わないということにはなりません。
ミューラー氏は次のように注意を換気しています。
否認ツールを無視して単にいい方向に進む(良いリンクを集める)ことだけに集中すればいいと言っているわけではない。
問題になっている古くからのリンクを削除しようとすることも同じように重要だ。否認ツールの使用が、SEOに詳しいという証拠になったり問題になるリンクについてもっと知るべきだということになったりはしない。否認はリンクを評価の対象から無視するというGoogle側での技術的なことだ。
否認ツールを使っても否定的な評価をサイトに与えることはないから利用を躊躇することはない。ツールの使い方を知っていて、問題になっているリンクがわかるなら取り除くことを勧める。
良質なリンクで回復できたとしても、次の2つには依然として取り組まなければなりません。
- 問題になるリンクの削除
- リンクの否認
ペンギンアップデートからのリカバリをより確実にするには、「低品質リンクの削除・否認」と、「たくさんの良質なリンク(を集めることができる有益で高品質なコンテンツとプロモーション)」の両方が必要ということになりますね。