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Knowledge Graph(ナレッジグラフ)を日本語とスペイン語、ドイツ語、ポルトガル語、ロシア語、イタリア語でも開始することをGoogleは公式アナウンスしました。
今後数日かけて展開していきます(この記事を書いている時点では僕はまだ確認できていません)。
Knowledge Graphは今年の5月に米Google (google.com)で導入が始まった機能です。
検索対象を「文字列 (strings)」としてではなく「ものごと・存在 (things)」、すなわち「エンティティ (Entities)」として認識し、通常の検索結果とは別にクエリに関する情報を検索結果の“右パネル”に表示します。
下は米Googleで「hakuho」(力士の白鵬)を検索したときに出てくるKnowledge Graphです。
(Wikipediaから引っ張ってきた)簡単な紹介文とともに身長や体重などの情報が表示されています。
また関連するエンティティ、ここでは白鵬のほかにもよく検索される力士がサムネイルで紹介されています。
「へぇ、こういうもの・こともあるんだ」という自分では気付かなかった情報を見つける手助けになります。
いわゆる、“Serendipity(セレンディピティ)”ですね。
公式ブログの説明では、白鵬の日本語でのKnowledge Graphには所属部屋や番付などの情報も出てくるようです(まだ日本語では見れないため自分では確認できてません)。
英語以外へのKnowledge Graphの展開は単なる翻訳ではありません。
同じ言葉でも国によって異なる意味を持つことがあります。
たとえば“football”は、通常は米国ではアメリカンフットボールを指しますが英国ではサッカーを指します。
Googleによれば、国や特定の地域に合わせたKnowledge Graphを提供するとのことです。
複数の言語への導入した現在はKnowledge Graphがカバーしているエンティティは5億7千万、事実と関係性は180億です。
導入時の約3倍になっています。
人・物・事・場所・事実などエンティティとしてGoogleが理解しているものに対してさまざまなクエリでKnowledge Graphは出現します。
導入されたら何に対して出てくるか気にかけてみてください。
米GoogleのKnowledge Graphでは映画俳優を検索すると、右パネルのKnowledge Graphに加えてその俳優が出演している映画が検索結果の上部に並べて表示されます。
“Carousel”と呼ぶ機能でスライド式になっていて左右にスルスルッと入れ替わります。
日本語でも利用可能かどうかはKnowledge Graphがまだ僕の手元に来ていないのでわかりません。
つい最近は薬の情報もKnowledge Graphに加わりました。
Knowledge GraphはGoogleが目指しているセマンティック検索への重要な一歩です。
今後も拡張と発展を続けていくことでしょう。
さまざまなクエリでKnowledge Graphを見る機会が増えていきそうです。
1検索ユーザーとして便利に利用していきたいですね。
さてSEOに与える影響はどうでしょう?
先に導入のあった米国では特にネガティブな影響が出ているとは聞いていません。
広告主としてはAdWords広告が押し下げられてまうことを心配するかもしれません。
でもKnowledge Graphが出てくるクエリと入札するようなキーワードはかぶらないことが多いように思えるのでこちらも大きな心配はいらないのではないかと思います。
【UPDATE】
お昼すぎに僕も確認できました。
日本版のGoogle公式ブログでアナウンスも出ています。