[レベル: 中級]
サイトマップの
<lastmod>
は、重要な更新がページに入ったときにだけ利用する。
こうした趣旨の注釈が、Google 検索セントラルのサイトマップのドキュメントに追加されました。
lastmod は重要な更新が対象、小さな更新では使ってはいけない
追加されたのは次の注釈です。
The
<lastmod>
value should reflect the date and time of the last significant update to the page. For example, an update to the main content, the structured data, or links on the page is generally considered significant, however an update to the copyright date is not.
この記事を書いてる時点では日本語ドキュメントは未更新のため、僕が訳します。
<lastmod>
要素は、ページに対する最後の重要な更新が行われた日時を反映するべきです。たとえば、メインコンテンツや構造化データ、またはページ内のリンクの更新は一般的に重要とみなされます。ただし、著作権の年表示の更新などは重要な更新とはみなされません。
重要な更新かどうかは最終的には主観的な判断になりますが、「ユーザーに対して意味のある変更か?」や「検索結果にいち早く反映させるべきか?」を基準にするといいでしょう。
記事に新しい段落を追加したのなら、ユーザーにとってはそれは重要な更新です。
構造化データを修正したのであれば、早く再クロール、再インデックスしてもらうのが理想です。<lastmod>
の日時の更新の対象とみなせます。
一方で、ページ最下部のコピーライトの年を 2023 から 2024 に更新することを忘れていて今日修正したとか、サイドバーメニューのフォントのサイズと色を変えたとか、そんなのは、ユーザーにとっても検索エンジンにとっても些細な変更です。<lastmod>
の更新は不要です。
まして、何の更新もページに加えていないにもかかわらず、(たとえば、クロールされるほど評価が上がると勘違いしていて)<lastmod>
を更新することはまったく無意味です。
偽りの lastmod はサイトマップの信用をなくす
些細な変更、あるいはまったくの未更新での <lastmod>
は意味がないどころか、サイトマップの信用を損ないます。
乱用が過ぎると、優先的にクロールすべき URL の発見にそのサイトのサイトマップ(の lastmod
)を Google は利用しなくなります。
2023 年いっぱいでの Ping 通知のサポート終了をアナウンスした公式ブログ記事で、<lastmod>
に関して Google は次のように注意喚起していました。
(
lastmod
は)事実と一致していることが必要です。ページが 7 年前に変更されているのに、lastmod
要素で前日に変更したと伝えていては、ページの最終更新日に関して信用が得られなくなります。
要は、偽りの lastmod
を繰り返し使用すると、正しいが正しくなかろうがもう利用しないということです。
信用するかしないかの二者択一
lastmod
、あるいはサイトマップの情報を Google が利用するかしないかの信用性は、「度合い」ではありません。「信用して使う」か「信用しないので使わない」かのどちらかです。
「“どのくらい信用するか” で lastmod
の使用を Google は決めているのか?」という問いに、Google の Gary Illyes(ゲイリー・イリース)氏は次のように答えています。
二者択一だ。少なくとも前回確認した時はそうだった。信頼するか、しないか、どちらかだ。
「信用しない」となったら、以降は一切信用されなくなります。
lastmod
は有用な仕組みではありますが、使い方を間違えてはいけません。
CMS の仕様で、更新の大小にかかわらず更新日も更新されてしまうというケースでは、プラグインを探すなどして対処してください。
また、lastmod
はあくまでもオプションです。
使わなかったら評価が下がるということはありません。
推奨であったとしても、無理して使うこともないと付け加えておきます。
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