検索結果ページにおける順位ごとのクリック率を調査したデータを米Optifyが公開しました。
この調査の中で分かったことの1つに、ロングテールキーワードはヘッドキーワード(ビッグキーワード)に比べると、検索順位が低くてもクリックされることがあります。
Optifyは、Google USで月間の検索ボリュームが1,000以上のキーワードをヘッドキーワード、100以下のキーワードをロングテールキーワードと分類して両者の順位ごとのクリック率を比較しました。
ヘッドキーワードの1位のクリック率は32%で、ロングテールキーワードの1位のクリック率は25%でした。
一方、検索結果1ページ目全体(1位〜10位)の平均のクリック率は、ヘッドキーワードが4.6%でロングテールキーワードは9%でした。
グラフを見ると分かるように、まず1位のクリック率が違いますね。
ビッグキーワードは3分の1近くが1位をクリックしています。
かたやロングテールキーワードでは、1位をクリックするのは4分の1です。
またヘッドキーワードは1位と2位の差が激しいですね。
6分の1以下に減っています。
5位から下は1%以下にまで下がります。
それに比べるとロングテールキーワードの1位と2位の差は半分以下です。
4位までは10%以上、7位までは5%のクリック率を保っています。
この比較データから次の2つが読み取れそうです。
- ビッグキーワードは1位を獲得しないと大きなアクセスを見込めない。
- ロングテールキーワードは1ページ目に表示されれば1位でなくても一定のアクセスを見込める。
調査方法やキーワードのジャンルによって結果は変わってくるだろうから、すべてにおいて当てはまるとは言えません。
でも僕の普段の検索行動を振り返ってみると納得できます。
入力するキーワードの数が多いロングテールキーワードの検索ではドンピシャの結果が出ないことも多いので、順位にこだわらず満遍なくクリックするように思います(米国で月間の検索ボリュームが100以下というのはかなりニッチな検索のはず)。
検索数が多そうなキーワードはその分情報を提供しているページが多いしSEOができているサイトも多そうなので、1位のページだけで解決できることもしばしばの気がします。
ビッグキーワードでアクセスを狙うなら1位表示は必須かもしれません。
でもロングテールキーワードなら4位、5位くらいまで出せればアクセスは稼げそうです。
もっとも検索ボリュームの分母がロングテールキーワードは少ないので、対象キーワードの数を増やさないと全体数を稼げなさそうですけどね。
それでも被リンク集めに躍起にならなければならないビッグキーワードよりは楽だと言えるかもしれません。
なおOptifyの調査データによると、ヘッドキーワード・ロングテールキーワードに分類しないクリック率の分布は次のようになっています。
1位が36.4%、2位が12.5%、3位が9.5%…、です。
やっぱり1位は強いですね。
検索順位によるクリック率は調査によって異なります。
過去にも何度か検索結果におけるクリック率のデータを紹介してきました。
参考にするなら1つのデータだけではなく複数を考慮に入れたほうがいいでしょう。