こんにちは、アドワーズ ラボの鷲見です。
PPC 広告のキーワードの話題になると、ロングテールキーワード / スモールキーワード / ニッチキーワード / 複合キーワード (どれも同じような意味なので、それぞれの言葉に対する詳しい説明は省略します) が大事だという話をよく耳にします。
Google で検索されるキーワード(検索クエリ)の約 20% は、過去 90 日間に検索実績のないもか、あるいは過去に全く検索されたことのないキーワードである。
という Google の発表にあるように、日々新しく生まれるキーワードに対応するために、部分一致を利用するのは、大変有効な方法です。
ところが、部分一致は広告が配信される範囲が広い分、他のマッチタイプに比べて部分一致はコンバージョン率が悪くなる傾向があります。
したがって部分一致を利用する場合は、注意しなければいけないという話しもよく耳にします。
この矛盾しているのではないかとも思えるアドバイスを実行するために除外キーワードを使いましょうというのが、今回の記事のテーマです。
部分一致と完全一致の比較
部分一致でキーワードを設定したときには、管理画面上でデータをセグメント化することによって、部分一致 / フレーズ一致 / 完全一致のパフォーマンスを比較することができます。
アカウントの管理画面上で、キーワード一覧を表示させた上で、右上にある
[フィルタと表示の設定] → [分割] → [検索クエリ マッチタイプ]
を選択すると、下記のような分割レポートが表示されます。
ここで、部分一致を使ったことでどれだけ損をしているのか(もしくは得をしているのか)を把握することができます。
検索クエリレポートを使って、除外キーワードを発見方法
またAdWords では部分一致でキーワードを設定したときに実際にユーザーがどんなキーワードを使ってあなたの広告をクリックしたのかも知ることができます。
このレポートを使うと、実際にユーザーがどんな検索キーワード(検索クエリ)を使って広告をクリックしたのか、そしてそれらのパフォーマンスが良いのか悪いのかを発見することも可能です。
Excel の使い方に慣れている人は、”検索クエリ キーワード マッチ” の行を、部分一致とフレーズ一致だけに絞り込んで、ムダクリックが多いもの、コンバージョン数が一つもないものを探してみるといいでしょう。
もちろん、ここでパフォーマンスの良いキーワードがみつかったのであれば、それを新たにキーワードとして設定することも忘れないでください。
除外キーワードのマッチタイプ
除外キーワードにも部分一致 / フレーズ一致 / 完全一致が存在するのは、ご存知ですか?
完全一致の [カッコ] に除外キーワードで使うマイナスをつけて、
-[キーワード]
と設定すると、部分一致から完全一致を引いた設定を行う事が出来ます。
もちろん、フレーズ一致にマイナスを付けることもできます。
それぞれ、どのようなリーチになるのか、グラフにしてみました。
たとえば部分一致で「液晶 テレビ」を登録し、同時に除外キーワードとして「-[液晶 テレビ]」(完全一致の除外キーワード)を登録したとします。
「薄型 液晶テレビ」や「激安 液晶テレビ」、「液晶テレビ 売れ筋」では広告が表示される可能性がありますが、登録キーワードにズバリ一致した「液晶テレビ」では広告は表示されません。
使い道がピンとこなかもしれませんが、これはこれで活用方法があるのです(こちらはまた別の機会に)。
まとめ
ニッチキーワードをカバーするために、部分一致を利用するのは良いことですが、
- 完全一致に比べて、どれだけの効果があるのか?
- 検索クエリレポートを使って、無駄なキーワードのクリックを防げないか?
- 検索クエリレポートを使って、パフォーマンスの良い新しいニッチキーワードは無いか?
- ムダクリックに対する除外キーワードの設定ができないか?
上記を確実に実行していきましょう。
*** About Takahito Sumi ***
長い海外生活の経験から、海外のインターネット事情に精通し、その知識をもとに、年商 5000 万のネットショップを実家のベッドルームで立ち上げる。
現在は、Google 認定プロフェッショナルの資格を持ち、毎月 1000 万円以上の AdWordsアカウントを管理している傍ら、コーチングプログラムの主催、Google AdWords/LPO 対策のコンサルティング業務を行う。
2009 年 6 月には、日本で初めて Google 本社よりGoogle Website Optimizer 認定コンサルタント に任命され、ホームページのコンバージョン率を考えた広告戦略を、日本中に広めるために活動中。
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