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Chromeの次のバージョンから、新しい圧縮アルゴリズムのBrotliをサポートすることをGoogleのIlya Grigorik(イリヤ・グリゴリック)氏はGoogle+でアナウンスしました。
Brotliにより、ウェブページの表示が高速になりデータの転送量が削減されます。
Good news, Brotli compression is coming to a Chrome browser near you! Intent to ship, with LGTMs: http://bit.ly/1ZzyntC … \o/
p.s. yes, HTTPS only.
Brotliとは
「Brotli」とは、Googleが開発したインターネット用の新しい圧縮アルゴリズムです(“ブレトリ”または“ブロットリ”と発音するのかな)。
Googleによれば、Googleが2013年に開発した圧縮アルゴリズムの「Zopfli」と比較すると、圧縮率が20~26%向上したそうです。
ウェブページの読み込み速度が速くなることが、高圧縮率による、僕たちユーザーの最大のメリットです。
またモバイルユーザーにとっては、データの転送量やバッテリー消費量が減るという利点もあるとのことです。
Chrome 48から実装
安定版のChromeはバージョン49からBrotliのサポートを実装する予定です(Chromeの開発版、Canaryはすでに実装)。
安定版の現在の最新バージョンは48なので、次バージョンからになります。
Chromeだけではなく、もちろんサーバーも、Brotliをサポートするように構成する必要があります。
自分でサーバーをいじれる環境にあるなら設定するといいかもしれません。
サーバー側の対応も必要なので、僕たちChromeユーザーがBrotli圧縮によるウェブ閲覧を実際に幅広く体験できるまでには、しばらく時間がかかりそうですね。
HTTPS必須
実はここを強調したいがために、ChromeのBrotliサポートをこの記事で取り上げました。
ChromeがBrotliによる圧縮を利用するには、サーバー側のBrotli対応もさることながら、HTTPSが必須です。
つまり、HTTP通信のサイトは49以降のChromeであっても(& サーバーを構成していても)Brotli圧縮が適用されません。
普及の進み具合を考えるとたいした弊害はないだろうにしても、HTTPSが必要な仕組みがまた1つ増えたことは無視できません。
たとえば、新しいモバイルウェブ エクスペリエンスを提供する手段としてGoogleが提供している技術、Service Worker(サービス・ワーカー)の実装にもHTTPSが必須です。
Service Workerを利用すると、ホーム画面アイコンやプッシュ通知、オフラインアクセスなどアプリのような体験をモバイルウェブにもたらすことができます。
Chrome開発版では、非HTTPSのページには危険マークを表示するなんていうことも始めていましたね。
Google検索ではHTTPSがランキング要因に組み込まれています。
Google検索以外でも、HTTPSじゃないと制限がかかること、ときには不利にさえなることが今後もっとさまざまな場面で増えていくかもしれません。
好むと好まざるとにかかわらず、HTTPS対応がますます欠かせなくなってきているように思います。