リンク獲得のエキスパートに聞いた9つの質問

[レベル:全員]

Sugarrae(シュガーラエ)という愛称で名の知れている女性のSEOコンサルタントがアメリカにいます(カンファレンスで何度か話すのを聞いたことがありますが、とってもしゃがれた声w)。

彼女が、リンク獲得のエキスパートととして著名なSEOコンサルタントにインタビューし、そのときの質問と回答を公開しました。

回答したのは、Jim Boykin(ジム・ボイキン)氏とTodd Malicoat(トッド・マリコート)氏の2人です。

Todd Malicoat氏のことを僕は知らないのですが、Jim Boykin氏のことは知っていて去年のPubCon Las Vegasでは彼のセッションを聞いて話もしてきました。

ジムは、まさしくリンクビルディングのエキスパートです。

そこで今日はジムの回答に絞って紹介します。
2、3個の回答を端折ってますが、僕たちにとって重要と思うものをピックアップします。

Q: ここ2、3年Googleはブランドを重視するようになってきたように見えるが、それはリンクビルディングのアプローチに変化を与えたか?

A: 以前はキーワードに完全に一致したアンカーテキストだけを求めていたが、今はURLや会社名でのリンクを前よりもっと集めるようにしている。FacebookやTwitterなどソーシャルメディア経由でのソーシャルシグナルを向上させるににもブランディングは役に立つ(名前やURLのほうが認知度が上がりブランディングに役立つということ)。

Q: シェアやいいね!、ツイート、+1が新たなリンクに相当するようになるとしたら、どんな戦略に投資するか?

A: いいね!を獲得するためのFacebookのアプリにはすでに投資しているし、フォロワーとメンション、リツイートを獲得するツールも持っている。一度に数千の+1をクリックさせるツールも作った……、とうのは冗談w

Q: パンダ・アップデートの導入によってリンク獲得の手法を変えたか?パンダの影響を受けたサイトからのリンクは影響を受けていないサイトからのリンクより価値が下がると考えるか?

A: パンダ・アップデートがあったからといってこれまでと違ったリンク獲得はほとんどしていない。常にディープリンクを得るように試みている。もっとも10,000ページ以上あったらすべてのページにバックリンクを集めるのは不可能だが。
パンダの影響を受けたサイトからのリンクがマイナスになるかは分からないが、直接のトラフィックが減るだろうから価値は下がると言えるだろう(リンクをもらっていたサイトのランキングがパンダ・アップデートで下がったとしたら、そのサイト自体のアクセスが減るから、そのサイトからのリンク経由での流入も連動して減るということ)。

Q: リンクホイールは今でも有効なリンクビルディング手法か?

A: パンダ以前から多くのリンクホイールはフィルタされてると考える。でもある程度は依然として有効だ。
この前説明したリンクホイールは今でも有効だと思われる手法

Q: TwitterやFacebookなどで短縮して共有されたURLはランキングへの評価に入るか?

A: 入る。たとえnofollowが付いていたとしても、短縮URLは指標として使われていると信じている。特に、いくつものソーシャルサイトで何人もの人々から言及されたら強い指標になりそうだ。

Q: 1週間に1時間しかリンク獲得に時間を割けないスモールビジネスの経営者がいたとしたらどんなアドバイスをするか?

A: 1週間に1時間ではリンクビルディングには価値がないから外注したほうがいい。

Q: ウェブサイトの人気度や関連性を指し示す指標としてリンクのないサイテーションをGoogleは補足的に使っているか?

A: もちろん。ローカル検索のアルゴリズムとしてGoogleはサイテーションをすでに使っているはずだ。ブランド名が書かれていれば、たとえリンクされていなかったとしても、Googleは言及としてきっとカウントするだろう。ブランドやあなたが誰かをGoogleに分からせる情報、たとえば電話番号や住所、人名などを可能な限り得るように取り組むといい。
※ローカル検索のサイテーションはこちらの記事を、リンクなしのサイテーションはこちらの記事をどうぞ。

Q: フィルタリングが厳しくなったような最近のGoogleのリンクの取り扱いの変化に対して、長期的に見て害のない戦略は?

A: すばらしいコンテンツを作ってトラストサイトからの永久的なリンクをたくさん獲得すること。

Q: 一般的に言われているリンク獲得方法で、それはやめたほうがいいと考えるものは?

A: 自然に見せかけるためにnofollowリンクを得たほうがいいと考える人がたくさんいるが、そんなことは馬鹿げている。nofollowだろうが私は気にしない。それよりもむしろ、nofollowリンクじゃなくリンクされていない言及(サイテーションのこと)を集めたい。

以上です。

僕たちのリンク獲得にもヒントになる発言がいくつもあったのではないでしょうか?

来週参加するSES San Franciscoでは、ジムのプレゼンがあるのでじっくり聴いてレポートしたいと思います。