AMPの公式WordPressプラグインが2.0にバージョンアップ、多数の機能改善あり

[レベル: 中級]

AMP の WordPress 公式プラグインのバージョン 2.0 がリリースされています。
メジャー バージョンアップであり、大きな機能改善が図られています。

AMP プラグイン 改良点

v2.0 の改良点をいくつか紹介します。

3 タイプのテンプレート モード

Template Mode(テンプレート モード)として、AMP ページの配信方法を次の 3 タイプから選択できます。

  • Standard(スタンダード)
  • Transitional(トランジショナル)
  • Reader(リーダー)

Template Mode

Standard は、AMP だけで配信するモードです。
サイトを完全 AMP 化します。
URL は 1 つです。
そのため、以前は Canonical AMP とも呼んでいました。

Transitional は、通常のモバイルページと AMP ページを配信します。
通常ページで利用しているテーマを AMP プラグインが自動で AMP 向けに変換します。
通常ページの URL と AMP ページの URL の 2 つのページが同じコンテンツに対してできあがります。

Reader も、通常のモバイルページと AMP ページを配信します。
Transitional と異なるのは、AMP 用に別のテーマを準備する点です。
通常ページで利用しているテーマをプラグインが適切に AMP 変換できないときに利用します。

3 タイプのテンプレートモードの選択は新しい機能ではありません。
それでも、通常ページから AMP ページへの変換性能が向上しています。
また、Reader モードでは AMP で使用するテーマを設定から選択できるようになりました。

検証ツール

AMP ページが有効かどうかを検証するツールが提供されました。
ページ上部の管理バーから AMP として有効化どうかをチェックできます。

アドミンバーからAMPチェック

検証したページの状態はメニューの [検証済み URL] にレポートされます。

AMP の検証ツール

上のキャプチャでは有効なページしかレポートされていませんが、エラーを検出したページがあればそれもレポートされます。

エラーの詳細な内容は [エラーのインデックス] メニューから確かめられます。

また、エディタに Gutenberg を使っている場合は、記事作成中に AMP と互換性のない要素を入れるとその場で警告してくれます。

AMP ページへリダイレクト

AMP ページを閲覧してるときでも内部ページをタップすると、従来は通常ページに移動してしまいました(自分でカスタマイズしていない限りは)。
[Redirect mobile visitors to AMP] という機能を ON にすると、同じサイトの別のページへ AMP ページから内部リンクで移動しても移動先も AMP ページで表示されます。

個人的には、あったらいいなと望んでいた機能です。
AMP ページにランディングしたユーザーには、サイトにいる間はずっと AMP ページを見せ続けたいものです。

インストールしている他のプラグインの AMP 互換性を通知する機能などほかにもいくつかの機能が追加され、全般的な機能改善が v2.0 では図られました。
バージョンアップに関するさらに詳しい情報は AMP 公式ブログのアナウンスで確認できます。

Core Web Vitals の最適化にも AMP は適しています。
AMP にしさえすれば、自動で Core Web Vitals 対応してくれるからです。

WordPress で公式 AMP プラグインを利用しているサイトは、バージョン 2.0 の機能を堪能しましょう。