[レベル: 上級]
PageSpeed Insights が HTTP/2 をサポートするようになりました。
HTTP/2 は、ウェブで現在幅広く使われている HTTP/1.1 よりもネットワークの高速化、効率化が図られている通信規格です。
サーバーが HTTP/2 をサポートしていれば、PageSpeed Insights は HTTP/2 を使います。
これにより、同じ URL であっても HTTP/1.1 を使っていた以前のバージョンよりもスコアが良くなっているかもしれません。
PSI も HTTP/2 で検証
PageSpeed Insights(以下、PSI)のラボデータの診断レポートは Lighthouse が分析した結果です。
Lighthouse は以前から HTTP/2 をサポートしていました。
しかし、PSI が使っている Lighthouse は HTTP/2 をサポートしていない古いバージョン (7.0.0) でした。
今は PSI も新しいバージョン (7.1.0) を使うようになり HTTP/2 での検証ができるようになったのです。
HTTP/2 を完全にサポートしているページでは、HTTP/2 の項目は緑丸🟢で「合格した監査」に分類されます。
※「HTTP/2 を使用してください」と使用を指示しているように見えますが、この項目をクリアしているということです
HTTP/2 を一切サポートできていないと「HTTP/2 を使用してください」は「改善できる項目」にオレンジの四角🟧とともに分類されます。
ページ内の一部分の要素が HTTP/2 で読み込まれていない場合は、「合格した監査」に含まれるものの指摘されます。
Lighthouse の HTTP/2 サポート状況
Lighthouse は現在、次の 3 つのツールで HTTP/2 をサポートしています。
- PageSpeed Insights で見る Lighthouse の結果
- Lighthouse CLI
- デベロッパー ツールの Lighthouse
今までは Lighthouse のバージョンがそろっていなかったので、PSI の結果と CLI やデベロッパーツールの結果に差が出ることもありました。
ハードウェアやネットワークの環境によって結果に違いが出ることは依然としてありえますが、HTTP のバージョンによる差異は解消されました。
HTTP/2 をサポートしているサーバーでサイトを運用している人にとってはより適切な検証が可能になりました。
スコアが上がっているかもしれませんよ。
バグあり?
補足です。
実際には HTTP/2 で配信しているのに、PSI の Lighthouse では HTTP/1.1 を使っているとレポートされるバグが報告されています。
HTTP/2 でサーバー構成しているはずなのに、もし PSI が HTTP/1.1 で通信しているようであればこちらのスレッドを注視しておくといいでしょう。