[対象: 中〜上級]
Googleは、パンダアップデートとペイデイローンアップデートのアルゴリズム更新を実施しました。
パンダアップデート4.0
GoogleのMatt Cutts(マット・カッツ)氏は、5月20日(米国時間)にパンダアップデートの更新を実施することをツイートしました。
Google is rolling out our Panda 4.0 update starting today.
— Matt Cutts (@mattcutts) 2014, 5月 20
Googleは、パンダアップデート4.0の展開を本日開始する。
パンダアップデート更新の発表をGoogleは現在やめているので、今回は異例です。
おそらく次に説明するように、アルゴリズム本体に大きな改良が加わり検索結果に与える影響も大きいからでしょう。
予告していた次世代パンダか?
確証はないのですが、今年3月のSMX Westで言及していた「次世代パンダアップデート」を今回のパンダ更新は指していると推測します。
次世代バージョンは、これまでのパンダアルゴリズムよりも穏やかになり小規模サイトにプラスに働くように設計されています。
英語の検索結果に与える影響は7.5%
検索結果に及ぼす影響は言語によって異なりますが、Search Engine Landによれば、英語では、一般ユーザーが気付く程度の変化として7.5%くらいの入れ替えが起こるそうです。
7.5%というと比較的大きな順位変動が発生すると考えていいでしょう。
ちなみに初代パンダアップデートの変化は11.8%で、大混乱を引き起こしました。
しかしその後のほとんどのアップデートは、データのリフレッシュが中心でほとんどが1%未満から2%程度でした。
パンダアップデート4.0は、データリフレッシュだけではなくアルゴリズム本体の大幅な改良も伴うため、与える影響が大きいと思われます。
直近の変動はパンダアップデート4.0のせいか?
ここ2週間ほどGoogleは通常では見られない大きな順位変動を発生していました。
Matt Cutts氏は「パンダアップデート4.0を今日スタートする」と言っていました。
しかし事前のテストがありうることやパンダアップデートは1週間ほどの時間をかけてゆっくりと展開する特性を持つことから考えると、パンダアップデート4.0の仕業だったことも疑われます。
ペイデイローンアップデート2.0
パンダアップデート4.0の発表の1時間後に、スパムが多いクエリに対処するアルゴリズムの更新を実施していたことをMatt Cutts氏はツイートしました。
This past weekend we started rolling out a ranking update for very spammy queries: http://t.co/NpUZRqpnBI
— Matt Cutts (@mattcutts) 2014, 5月 21
非常にスパムが多いクエリに対する検索順位の更新の実施を先週末に開始した。searchengineland.com/official-googl …
これはSEOの世界でペイデイローンアップデートと呼ばれることもあるアルゴリズムで、Payday Loan(即日ローン)やViagra(バイアグラ)のようにスパムが横行しがちなクエリにターゲットを絞ったアルゴリズムです。
2013年6月に導入されました。
こちらのアップデートが検索結果に与える影響は英語においては0.2%とのことです。
特に、一般的なサイトにとってはほとんど関係がない変動でしょう。
また対象となる範囲が限られていることと予測している変化率が小さいことから考えると、直近の大変動の原因とは考えづらいです。
もっとも、パンダやペイデイ以外のアルゴリズム更新が実行されていた可能性も十分にあります。
久しぶりのアルゴリズム更新のニュースが飛び込んできてSEO業界の昨日は活気づいていました。
僕のようにSEOを専門にしている人間にとっては飛びつかなければならない出来事ですが、あなたが普通のウェブサイトの管理者であるなら、こういったことに気を乱されることなく平時と変わらない運用を続けてください。