[レベル: 上級]
ページ内の特定の部分をランキングの対象にできる Passage Indexing を Google が導入することを今週月曜日に紹介しました。
Indexing という用語を使っているのでインデックス システムの変更に思えますが、そうではありません。
実際にはランキング システムの変更です。
誤解を生まないように僕は記事の中できちんと説明しましたが、SEO 業界全体で見ると誤って認識している人も多いようです。
そこで、誤解を解くための補足を Google SearchLiaison アカウントが Twitter で投稿しました。
この記事では、SearchLiaison のツイートと、別の Google 社員とのセッションで入手した情報をもとに Passage Indexing について追加説明します。
インデックスするのは今までどおりページ、一部分だけを対象に評価できるように
Google がインデックスするのはページ全体です。
これは今までと何ら変わりありません。
一文や一段落といったようにページを細かく分けてインデックスするわけではありません。
したがって、ページ内のすべての情報を対象にしてクエリとの関連性を通常は判断します。
また、ページ全体をインデックスし、そのページが全体としてどんなトピックについて書いているかも Google は理解しようとします。
言い換えれば、そのページで中心となるテーマです(SEO を意識するなら、あれもこれもといろんなことについて書かないで、1 つにトピック絞ったほうがいいと言われますね)。
ページのコンテンツが非常に長かったりあるいは複数のトピックについて書かれていたりすると、(特にニッチな)クエリに対する関連性を弱めてしまうことがありえます。
ページのメインテーマに埋もれてしまっている(全体として見れば)さほど重要ではない情報を従来のランキング システムは見逃してしまうかもしれません。
ですが、Passage Indexing はそうしたほんの一部分のコンテンツであってもクエリとの関連性を評価できるようにしたのです。
基本的には、今までどおりページ単位でインデックスし評価します。
今回の改良により、一部分としての Passage だけを対象にするランキング要素が追加されました。
“Passage” は具体的にはどのくらいの範囲なのかという疑問を持つ人もいるかもしれません。
何文字、いくつの文と明確に決まっているわけではありません。
ページの中の特定の一部分です。
そのページの構成や検索クエリやよっても変化するでしょう。
Passage Indexing はいつ導入されるのか
Passage Indexing は 11 月に米 Google (google.com) の英語の検索でまず導入が始まります。
具体的に 11 月の何日になるかはまだ発表はありません。
その後、他の言語と他の国にも導入される予定です。
こちらも具体的な日程の発表はありません。
強調スニペットとは何が違うのか
強調スニペットも、ページ内の特定の部分を抽出し検索結果として提供する機能です。
Passage Indexing と似ています。
似てはいますが、システム的には別ものです。
利用している技術的な仕組みには、ひょっとしたら共通の要素はあるかもしれませんが、異なるアルゴリズムで動いています。
たとえば、強調スニペットは 1 つの枠をめぐページ同士が争います(すずき注: 複数のページから引用される強調スニペット)もあります)。
一方、Passage Indexing は、通常のウェブ検索の検索結果に適用されるランキング要因です。
特別な対応は不要
「Passage Indexing SEO」なんていう施策が出てくるかもしれませんが、そんなものはありません。
今までだったら検索で届けられなかったあなたのコンテンツを、Passage Indexing の導入によって届けられるチャンスが増えます。
今までどおり、ユーザーにとって価値があるコンテンツを作り続けるだけです。
Typically, we evaluate all content on a web page to determine if it is relevant to a query. But sometimes web pages can be very long, or on multiple topics, which might dilute how parts of a page are relevant for particular queries….
— Google SearchLiaison (@searchliaison) October 20, 2020
With our new technology, we’ll be able to better identify and understand key passages on a web page. This will help us surface content that might otherwise not be seen as relevant when considering a page only as a whole….
— Google SearchLiaison (@searchliaison) October 20, 2020
This change doesn’t mean we’re indexing individual passages independently of pages. We’re still indexing pages and considering info about entire pages for ranking. But now we can also consider passages from pages as an additional ranking factor….
— Google SearchLiaison (@searchliaison) October 20, 2020
There’s nothing special creators need to do here. Continue to focus on great content, with all the advice we offer: https://t.co/gcM0rvYaFb
It just means in some cases, we may now do a better job of surfacing content, no work required on the part of creators.
— Google SearchLiaison (@searchliaison) October 20, 2020