[レベル: 中級]
Search Console の検索パフォーマンスのデータが正規 URL に統合されてレポートされるようになります。
【UPDATE】記事公開時は 3 月下旬と公式アナウンスに書かれていましたが、4 月 10 日に更新されました。この記事のタイトルも変更しました。
重要な変更なので、日本語の翻訳記事が近いうちに必ず公開されるでしょう。
ここでは、変更のすべてを詳細には解説しません。
日本語記事を読むときのための準備として概要を説明します(英語に不自由がない方は、もちろん今すぐ原文を読んでください。)
影響を受けるサイト
データ集計方法の変更によって影響を受けるのは、主に次の構成のサイトです。
- 別々の URL でモバイル向けサイトと PC 向けサイトを配信している
- AMP を配信していて別プロパティで管理している(Canonical AMP 構成を除く)
どちらかに当てはまる場合は、どのような変化があるのかをよく理解しておく必要があります。
AMP 対応していないレスポンシブ ウェブ デザインと動的な配信のサイトはほぼ影響を受けません(かるく読み流して大丈夫です)。
データを正規 URL に統合
次のように、別々の URL 構成で PC 向けサイトとモバイル向けサイトを配信していたとします。
- PC:
https://exmaple.com
- モバイル:
https://m.example.com
この構成では、https://exmaple.com
が正規 URL になります(Search Consoleに登録するサイトレベルでは正規プロパティになる)。https://m.example.com
は代替 URL になります(Search Consoleに登録するサイトレベルでは代替プロパティになる)。
現在は、https://exmaple.com
(PC 向けサイト) と https://m.example.com
(モバイル向けサイト)の検索パフォーマンスのデータは別々にレポートされます。
PC 向けページの表示回数やクリック数は、PC 向けサイトのプロパティ(https://exmaple.com
)に記録されます。
一方、モバイル向けページの表示回数やクリック数は、モバイル向けサイトのプロパティ(https://m.example.com
に記録されます。
今後は、正規 URL/正規プロパティ である PC 向けサイトにすべて記録されます。
たとえば、今までは次のようなクリック数のレポートだったとしましょう。
- PC 向けサイトのクリック数: 10,000 回
- モバイル向けサイトのクリック数: 5,000 回
今後は次のようになります。
- PC 向けサイトのクリック数: 15,000 回
- モバイル向けサイトのクリック数: 0 回
すべてのデータは PC 向けサイトである正規プロパティ(https://exmaple.com
)に合算されます(実際には、完全にモバイル向けサイトに正規化されるとは限らないので、モバイル向けサイトのレポートはまったくゼロにはならないと思われる)。
蛇足ですが、モバイル ファースト インデックスに切り替わっていると、“インデックス” という観点からはモバイル向けサイトのものを本来は正規 URL と呼ぶべきなのに、rel=”canonical” で指定する正規 URL は PC 向けページだったりしてややこしく感じます。
いずれにしても、モバイル向けページであろうが AMP ページであろうが、Google が正規 URL とみなした URL にデータは統合されます。
概して言えば、rel=”canonical” で指定した URL が正規 URL になります。
Google が正規とみなした URL は URL 検査ツールで確認可能です。
検索パフォーマンスのデータ統合で気になる疑問
検索パフォーマンスが正規 URL に基づいてレポートされるようになることに関連して出てくる疑問についても、Google は説明しています。
いつ変更されるの?
3月下旬頃の変更を予定しています。
【UPDATE】4 月 10 日の切り替えを予定しています。
切り替わりから 2、3週間くらい(4月上旬の間?)は、新旧両方のレポートを見ることができます。
【UPDATE 2】すでに切り替わっているユーザーもいます。古いレポートは、4 月 10 日まで見ることが可能です。つまり、4 月 10 に完全に切り替わります。
変更が適用される対象期間は?
2018 年 1 月 10 に以降のデータから統合されます。
モバイル向けページだけのレポートは見られなくなるの?
フィルタで端末を「モバイル」にすれば、モバイル向けページだけのレポートを見ることができます。
同様に、検索での見え方フィルタで「AMP」だけに絞り込むことができます。
以上です。
冒頭で触れたように、特に、別々の URL を採用したでモバイル向けサイトは、検索パフォーマンスのレポートに大きな変化が出るので変更を認識しておいてください。
詳細は、英語版公式ブログのアナウンス記事を参照してください。
もしくは、近いうちに出るであろう日本語訳記事を待ってください。