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Google+で共有された投稿をソーシャル検索に取り込み始めたことをGoogleは公式にアナウンスしました。
あなたがGoogle+のサークルに入れているユーザーがGoogle+で共有した投稿が検索結果に出ると、そのことが分かるようにユーザーの写真と“アノテーション”が表示されます。
Google+の共有が検索結果に出るには次の3つの条件があります。
- あなたがGoogle+のユーザーであること
- Googleアカウントにログインした状態で検索していること
- Google+の投稿が一般公開されていること(限定公開でないこと)
2つめを見て、ピンときた人がいるはずです。
そうです、Google+共有の表示はパーソナライズ検索の1つです。
パーソナライズ検索ということは、検索順位に影響してきます。
Google+でサークルに入れているユーザーがGoogle+で一般共有した投稿は、あなたの検索結果では他の人の検索結果より上位に表示されるかもしれないし、あなたの検索結果だけに出てくるかもしれません。
もっともこれはGoogle+に限った話ではありませんね。
ソーシャル検索とウェブ検索がミックスした時点ですでに、TwitterやFacebookなどソーシャルメディアで繋がった友だちの投稿や共有はパーソナライズ検索のランキングに影響を与えています。
Google+のユーザーが今後増えたとしたら、Googleアカウントにログインしている状態が今よりもずっと常習化するでしょう。
したがってGoogle+のユーザーが増加し利用頻度が増せば増すほど、Google+が検索結果に与えるインパクトの範囲と程度が大きくなってくると予想されます。
キャプチャに写っている、ソーシャルの世界で活躍されている朝山さんも今回のGoogle+が検索順位に影響し始めた件について書いた記事で同じことをおっしゃっています。
これからGoogle+のユーザーが増えれば増えるほど、Googleアカウントにログインした状態でのGoogle検索利用が増えます。それらログイン済みユーザーの検索結果の表示順位に、Google+における「友達」の「共有」や「+1」などのアクションが大きく関わってくるからです。
SEOの世界で活動している人間からしてみると、ソーシャルな要因がランキングに影響してくるというのを聞くと抵抗を感じがちです。
でもそんなことを言ってられない時代がやってきていますね。
PageRankやリンクの価値が薄れるということではありません。
ましてや「SEOオワタ」も絶対にありません(これ、きっとまた出てくるよ)。
既存の要因にソーシャルの要素が加わわり、ともすると比重が増す可能性があるということです。
しかもソーシャル要素を検索に組み込む試みは、Googleが今もっとも力を入れている分野の1つです。
+1の導入や+1ボタンの公開にもGoogleの本気度を見て取れます。
ただソーシャルネットワークでの繋がりが、たとえパーソナライズ検索に対してであったとしても、Googleが言うようによりよい検索結果を返すとは限りません。
事実、僕は“素”の状態の検索結果を好むので、普段はパーソナライズ機能をオフにした状態で検索しています。
でも一般ユーザーがパーソナライズ検索を意図的にオフにするとは思えません。
Google+の登場によって、ユーザーごとのランキングが大きく変わることもあり得そうです。
Google+は登場直後ほどの勢いはなくなっています。
日本では、いわゆる“アーリーアダプター”と呼ばれる層が利用者の中心です。
しかしGoogle+のユーザーは増えていることは確実だし、Googleも普及に相当力を入れていることも確かなことです。
Google+で共有した投稿が検索順位に影響を与え始めた今、Google+の普及度とそれに伴うGoogle+がランキングに与える影響を注意深く観察していく必要が出てきたと言えるでしょう。
P.S.
Google+の共有が検索結果に示される、いちばん上で見せたキャプチャで2位の結果には「〜さんが共有しました」というアノテーションが出ています。
こちらは、TwitterやFacebookなどGoogle+ではないソーシャルメディアで共有された場合に表示されるようです。
以前は、「Twitterで共有しました」とか「friendfeed.comで共有しました」と他のソーシャルメディアも名前が表示されていたのですが、僕は今は発見できませんでした。
Google+での共有だけは「Google+で共有しました」と表示されます。
目立つようにGoogle+だけ特別扱いしているのか、それとも僕が今まで他のソーシャルメディアで繋がっていた人たちと今度はGoogle+で繋がり始めたからなのか、どうなんでしょう?