好ましくないキーワードで他人のサイトを上位表示させる、Google Bomb(グーグル爆弾)と呼ばれる悪意のある手法があります。
これは、特定のアンカーテキストで(多くの場合、悪意のあるアンカーテキストで)、標的にしたサイトにリンクを張るというものです。 ⇒ 18歳未満w
それでは、「Google Bowling(グーグルボウリング)」という手法はご存知でしょうか?
Google Bowlingとは、粗悪なリンクを勝手に張ることで、ライバルサイトの順位を下げるという攻撃です。
たとえば、アダルトサイトから大量のリンクを浴びせることによって、競合のサイトに対するサーチエンジン評価を悪くするわけです。
しかしながら質の悪い外部リンクが集まることで、本当に検索順位が下がるのでしょうか?
もし下がるのだとしたら、ライバルサイトを蹴落とす手段として使えます。
勝手に張られる外部リンクはコントロールできませんから、手の施しようがありません。
Googleは何度も公式・非公式に、外部リンクによって検索順位が影響を受けることはないと、Google Bowlingの存在を否定しています。
つい最近では、Google GroupsでGoogleのJohnMu氏が、Google Bowlingを否定しました。
In theory, I can imagine that there might be some borderline situations where that would be possible, however in all the time I have spend diagnosing website issues I have not once run into a situation like that. Also, I know that if a situation like that were to come to our attention, it would be resolved very quickly.
「理論上、そういうことはありえるけれども、過去に実際に発生した事例はなく、仮に発生したとしてもすぐに対処する」とのことです。
しかし、このスレッドの投稿主は、Google Bowlingを使って(具体的な方法は最初のスレッドに書いてあります)、あるサイトの検索順位を大きく下げることに成功しており、Google Bowlingの存在を強く、激しく主張しています。
JohnMu氏は、順位が下がったのは被リンクが原因ではなく、その他の要素がGoogleのウェブマスター向けガイドラインに抵触しているためだと、回答しました。
このようにここでも、GoogleはGoogle Bowlingの発生を認めていません。
ですが、多くのウェブマスターは、スパムリンクを送りつけることで他人のサイトに被害を与えることが可能だと信じています。
冒頭で触れたGoogle Bombに関しても、Googleはすでに対処済みとアナウンスしていますが、実際にはまだ残っています。
もし、Google Bowlingがあり得るなら、どうやって対処できるのでしょう?
あなたのライバルサイトの所有者が、アダルトサイトやギャンブルサイトからあなたのサイトに向かって大量のリンクを短期間に放ち、あなたのサイトをSEOスパムサイトとして認定させようとしたら?
WebmasterWorldのフォーラムアドミニストレータtedster氏は、Google Bowlingの対処法を次のように述べています。
There is one thing that protects a website against Google Bowling – a solid backlink profile of its own. The more your “real” quality backlinks grow, the less anyone else’s malicious actions can affect it.
Google Bowlingから守る方法は、「堅牢なバックリンク群」を構築することです。
分かりやすくいえば、質の高い被リンクを多く集めると言うことになります。
そうすれば、たちの悪いリンクが張られたとしても、太刀打ちできるのです。
少しくらいの風で吹き飛んでしまう「ほったて小屋」を作るのではなく、大型台風でもビクともしない土台のしっかりした「鉄筋コンクリート製のビル」を建てるということですね。
たとえば、PageRankが高いことで知られる慶応義塾のサイトをGoogle Bowlingを用いて、検索結果から締め出すのは至難の業でしょう。
質の高いリンクを集めることは、検索順位を上げるのにも大きく貢献しますが、検索順位を下げようとする行為にも対応できます。
「攻撃は最大の防御」ということになりそうです。