[レベル: 中級]
商品を販売しているサイトに対して固有商品 ID を提供するようにと Google は検索セントラル公式ブログで勧めました。
固有商品 ID によって、その商品が何であるかを正確に特定できるようになるからです。
日本でも無料リスティングが始まった [ショッピング] タブに掲載する際には、マーチャントセンターから商品フィードを送信します。
このフィードには固有商品 ID を含めることが強く推奨されます。
公式ブログの記事は回りくどいようにも感じるので、僕からの補足を加えながら噛み砕いて説明します。
固有商品 ID とは
「固有商品 ID」とは、個々の商品/製品に割り当てられる一意の番号です。
世界で共通です。
ある商品が、ショップ A で売られていても、ショップ B で売られていても同じ商品であれば固有商品 ID は同じです。
その商品が、日本で売られていても米国で売られていても固有商品 ID は同じです。
固有商品 ID の代表格は GTIN
固有商品 ID として利用される番号にはいくつかあります。
世界で最も広く利用されているのが GTIN (Global Trade Item Number) です。
国際的に定められた番号になります。
GTIN には、複数の種類があります。
地域によって異なり、日本では GTIN-13(JAN とも言う)が用いられます。
一般的には、バーコードの下に付いている番号が GTIN です。
たとえば、僕が使っているスマホの Pixel 4 XL の GTIN は 842776114891 でした。
GTIN の調べ方の詳細はこちらのヘルプページを参照してください。
GTIN がない商品は MPN/SKU を指定
商品によっては GTIN が割り振られていないこともあります。
その場合は、MPN (Manufacturer Part Numbers) を商品の製造番号として指定します。
MPN によって、同じメーカーの全商品から特定の商品を一意に識別できます。
オリジナル商品には MPN すらないこともあるでしょう。
その場合は、SKU (Stock Keeping Unit) を割り当てます。
SKU は自分で好きに設定できます(その分、自社ブランド内だけでの固有番号になる)。
商品フィードには必ず GTIN を含める
何度も触れたように、GTIN を提供すると、その商品であることが確実に Google は理解できます。
ショッピング検索に適切に掲載してもらうために、GTIN 含めた商品フィードをマーチャントセンターから送信しましょう。
自社の独自商品には GTIN は通常ありませんが、一般に流通しているリテール商品に関しては GTIN 情報を入手して、構造化データおよびマーチャントセンターのフィードに追加しておくといいでしょう。
GTIN がない商品は、MPN または SKU で置き換えます。
固有商品 ID 提供時の注意点
固有商品 ID を提供するときの注意点にも公式ブログは言及しています。
使いまわししない
固有商品 ID を使いまわししてはいけません。
たとえ販売終了したからと言って、別の商品に過去に割り当てていた GITN や MPN、SKU を再利用してはいけません。
途中で、別の商品に GTIN を振り替えることもだめです。
固有性が失われてしまいます。
構造化データにも固有商品 ID を追加する
商品フィードに加えて、構造化データでも固有商品 ID のプロパティを追加します。
こうすることで、検索エンジンがその商品を特定しやすくなります(マーチャントセンターからの商品フィードは、[ショッピング]タブなどのショッピング検索のデータとして使われる)。
構造化データのプロパティとして追加する GTIN は、日本の場合は gtin13
です。
小文字なので注意してください。
<script type="application/ld+json">
{
"@context": "https://schema.org/",
"@type": "Product",
"name": "Pixel 4 XL",
...
"gtin13": "842776114891"
...
なお書籍の ISBN を GTIN として構造化データで指定する場合は ISBN-13 を使います。
商品名は正確に
固有番号としての GTIN/MPN/SKU だけではなく、商品の名前も正確に登録します(商品フィードでも構造化データでも)。
ユーザーが真っ先に認識するのは番号ではなく商品名です。
もちろん、商品名は検索エンジンの理解の手助けにもなります。
EC サイト運営者は固有商品 ID を商品フィードと構造化データに追加しておきましょう。
関連ヘルプ記事を以下にリストしておきます。