[レベル: 中級]
Googleは、アプリをインストールしていなくても関連性が高いと判断した場合には、App Indexingに対応しているアプリのインストールボタンを検索結果に表示するようにしました。
また、すべてのユーザーに対してApp Indexingをランキングシグナルとして利用するようにもしました。
アプリのインストールボタンを表示
App Indexingを適用していた場合、これまではそのアプリをインストールしたユーザーに対してだけ、ウェブページではなくアプリのコンテンツへのディープリンクを検索結果に表示していました。
今回の更新は、検索クエリに対して関連性が高ければ、アプリをインストールしていないユーザーにはそのアプリのインストールボタンを検索結果に表示し、ダウンロードを促します。
上のアニメーションのサンプルは、“give me instructions on how to make the perfect cup of tea”(完璧なお茶の入れ方を教えて)のモバイル検索結果です。
BuzzFeed と Daily Mail Online のアプリがアイコンとレビュー付きで、検索結果のなかで紹介されます。
「INSTALL」ボタンをタップすると、そのアプリのGoogle Playページに誘導されます。
望めば、ここからアプリをインストール可能です。
インストール後に「CONTINUE」ボタンをタップすると、検索クエリに関連しているコンテンツをそのアプリで開くことができます。
つまりインストールして終わりではなく、インストールしたばかりのそのアプリで目的のコンテンツをきちんと表示します。
ランキング要因としてApp Indexingの適用範囲を拡大
App Indexingは、そのアプリをインストールしているユーザーがログインしてる状態ではランキングシグナルとして使われ、検索結果で優先的に表示されるようになっています。
これが拡大し、アプリをインストールしているいないにかかわらず、すべてのユーザーに対してランキングシグナルとして使われるようになります。
今週開始、グローバル実施
アプリのインストールボタン表示とランキング要因の範囲拡大のどちらも、今週開始(今日から)とのことです。
ただしまだ展開していないようで、実際の確認はできませんでした。 確認できました(記事の終わりに追記)。
始まっているのかもしれませんが、少なくとも完了はしていないはずです。
なお世界中での実施で、日本のGoogleでも導入されます。
公式アナウンスでは触れていませんが、Googleの人に確かめました。
App Indexingがさらに重要な位置づけに
GoogleがApp Indexingを推しているのは理解していましたが、この更新は予想しませんでした。
SEOにおいて、App Indexingがさらに重要な位置づけになったと言っていいでしょう。
App Indexingに対応しておけば、アプリをインストールしていないユーザーへの露出度を高められます。
すなわち検索結果をとおして、インストールしてもらえる機会を増やすことができるわけです。
リーチがグンと広がりますね。
またランキングシグナルとしてのApp Indexingの範囲拡大も見逃せません。
ディープリンクを設定しアプリのコンテンツをGoogleがインデックスしていて、検索クエリに関連性が高いと判断すれば、アプリをインストールしていないユーザーに対してもより上位に表示されることがあります。
App Indexingの影響度がどのくらいなのかは不明ですが、検索順位が20位から6位に上昇したという1つの事例を先日紹介しました。
状況によっては、大きく順位アップするかもしれません。
ユーザーの利便性を高める目的が第一にあるとしても、App Indexingの採用を促進する狙いもGoogleにはあるような気が僕にはします。
いずれにしても、Androidデバイスに限られるとはいえ、アプリを提供しているならApp Indexingを利用しない手はありません。
【UPDATE】
公式アナウンスの日本語訳が出ました。