先週参加したSMX Advanced シアトルでは、セッションスピーカーと一緒にランチを食べながらトークができるという企画がありました。
人数限定だったのですが運良く予約できて、Googleで働いているMaile Ohye(マイリー・オイェ)さんと同じテーブルでお話することができました(Matt Cuttsは埋まってた)。
今回のSMX遠征隊のリーダー、(株)セルフデザイン・ホールディングスの古澤社長とともにいろいろ質問してきたのでブログ読者のみなさんとシェアしたいと思います。
マイリーさんは、Googleウェブマスターツールを開発・運用するチームに所属しているエンジニアで、Google Webmster Centarl Blogも管理しています。
■ ページスピードについて
- ウェブページの表示時間は関連性に比べたらマイナーな要素。
- 一般ユーザー・広告主・ウェブマスターの三者をGoogleは対象にしていて、ページスピードは一般ユーザーにとってのメリットになる。
- 表示速度のデータには主としてGoogleツールバーから取得している。ユーザーに対しての表示速度であって、Googlebotに対する表示速度ではない。
- Javascriptやその他の要素のロード時間も加味される。
- Googleウェブマスターツールのサイトのパフォーマンスのデータがほぼ近い。
- Google.com以外の各国版Googleへの導入時期はまだ決まっていない。
- ページスピードが遅いと順位が下がることもある(鈴木注:これにはビックリ。速いことがプラスになることはあっても、遅いことがマイナスになることはないと思っていたんですが、”negative impact”を与えると確かに言ってました)。
■ メーデーアップデートについて
- メーデーアップデートの目的はユーザーにとってよりよい結果を返すため。ロングテールキーワードの検索に影響を与えた。結果としてスパムサイトのような質の低いページの表示が減った。
- 内部リンクの構成である程度対応できるかも(鈴木注:メーデーアップデートの話題じゃないときの説明だったかもしれません)。通常はサイトのホームページがいちばんPageRankが高いから重要なページにはホームページからリンクを張るといい。リンクを経過するごとに渡されるPageRankは減っていく。3~4クリックで到達できるのがよい。
- 下層ページに直接外部リンクを集めるのも効果があるかも。
- メーデーアップデートは英語のサイトだけではなく、日本語(英語以外の言語)のサイトにも適用されるはず。
■ Twitterのリンクがランキング、特にQDFに与える影響について
(鈴木注:Twitterのツイートに書き込まれた外部リンクにはnofollow属性が付きます。したがってPageRankやアンカーテキストを渡さないので、Googleのリンクとしての評価対象になりません。しかし、QDFのような短期間のランキングには影響を与えているとSEOmozのRand Fishkin(ランド・フィッシュキン)氏は分析しています。)
- QDFって何ですか?(鈴木注:マイリーさん、QDFのことを知りませんでした(汗)同席者みんなビックリ。QDFが何なのかをGoogleの中の人に説明するとは夢にも思いませんでした。)
- それってGoogleの用語なの?(そうです、あなたたちが付けた名前です)
- いずれにしてもTwitterのリンクにはnofollowが付いているからランキングには影響を与えない
- QDFと呼ばれる要因で上位に出てくるとしたら、それはリンクのせいじゃなくてコンテンツでそのように判断されているから。
(鈴木注:ここに関してはビミョーな感じです)
■ その他
以下はランチの時ではありませんが、マイリーさんがセッションのなかで話したことのいくつかです。
- PuSH(PubSubHubbub)を使うとインデックスが速くなる(鈴木注:GoogleがPuSHをインデックスに利用するかもしれないという話はありましたが、すでに実装されているということでしょうか)。
- “text-indent: -9999px”は使わない方がいい。即時にスパム判定を受けるわけではないけれどチェック対象になりうる(Web担で説明したとおりです)。
- rel=”canonical”タグは多くのページで同じURLを指定してもかまわない(鈴木注:1,000ページのrel=”canonical”タグが同一のURLを指し示していてもOKということ)。
- XMLサイトマップのURLは正規化の判断にも利用している。
- XMLサイトマップのプライオリティ(優先度)はホームページは1で後はデフォルトのままでよい(鈴木注:プライオリティの数値はたいして重要視していないはずです)。
最前線で働くGoogleの社員と1時間もの時間を費やして対面で話ができるというのは、めったにないチャンスです。
サーチエンジン企業の社員が参加するSEM/SEO関連のカンファレンスは海外ではいくつも開催されますがが、ランチトークというのはSMXならではの企画のはずです。
とても貴重な体験ができました。
ちなみに、つたない英語でたくさん質問したので「またあなた?」と思われていたかもしれません。(笑)
マイリーさん、ありがとうございました。