[レベル: 上級]
Google は、2021 年 10 月に開催した Search ‘On イベントで発表した次の 2 つの新しい検索機能を正式に導入しました。
- Refine this search
- Broaden this search
一方、同タイミングで発表した次の機能は広範囲でテスト中です。
- Things to know
Refine this search & Broaden this search は導入済み
Refine this search
“Refine this search” は、より特定した検索クエリを提案する機能です。
多様な検索結果が出たときに、検索結果を絞り込むのに役立ちます。
こちらは [mt everest](エベレスト山)の検索結果に出てきた Refine this search です。
「Mt Everest map」(エベレスト山の地図)や「Mt Everest tour package」(エベレスト登山のパッケージツアー)のようなクエリを Refine this search で提案してきます。
こちらは [scuba diving](スキューバダイビング)の検索結果に出てきた Refine this search です。
「equipment」(装備)や「price」(値段)といったサジェストクエリが含まれています。
Broaden this search
“Broaden this search” は、検索結果の対象を広げるクエリを提案する機能です。
絞り込んだクエリを提案する Refine this search とは逆です。
こちらは、[cat](ネコ)の検索結果に出てきた Broaden this search です。
ペットに向いている動物 (Animals for pets) やペットの種 (Pet species) といったクエリが提案されます。
Refine this search は文字だけでしたが、Broaden this search にはサムネイル画像が付いています。
こちらは、[coin](コイン)の Broaden this search です。
仮想通貨関連のクエリをサジェストしてきます。
米 Google のモバイル検索で提供開始
Search Engine Land が報じるところによると、Refine this search & Broaden this search は、米 Google の英語のモバイル検索で正式に提供が始まっています。
昨年 10 月にはすでに確認できていましたが、本導入ではなかったようです。
Things to know はテストを継続
“Things to know” は、そのクエリに関して知っておくといい関連情報をまとめて提供する機能です。
Refine this search と Broaden this search とは異なり、Things to know は依然としてテストが続いています。
タイミングが合うと遭遇できます。
こちらは、[climb mt fuji](富士山登山)のクエリで出てきた Things to know です。
富士山登山に関連する次の情報がまとまっています。
- Cost: 富士山登山にかかる費用
- Distance: 山頂までの距離
- Time: 所要時間
- Preparation: 準備
展開すると、それぞれの情報に適したコンテンツの抜粋とリンク先が出現します。
こちらは、[non-dairy milk](植物性ミルク)に出てきた Things to know です。
展開した様子です。
Things to know はデスクトップ検索でも出てきます。
展開した様子です。
余談ですが、Things to know と Buying Guide は似た機能だと感じます。
同じコンセプトでできている機能で、対象クエリが異なっているだけかもしれないと疑っています。
MUM は使われていない
Things to know と Refine this search、Broaden this search の発表時には MUM が使われると Google は言っていました。
MUM は、Google の最新の AI 技術です。
しかしながら、現状では MUM はまだ使われていないそうです。
MUM が正式に使われているのは今のところ新型コロナワクチン関連のクエリだけです。
検索ユーザーが自分だけでは見つけられなかったかもしれないコンテンツを発見することに Things to know と Refine this search、Broaden this search は役立ちます。
ということは、僕たちのコンテンツを発見してもらえるチャンスが増えるということです。
通常なら上位表示できなかったクエリでも、ユーザーに見つけてもらえるかもしれません。
さらに、これらの機能はコンテンツ作成のヒントにもなりそうです。
Google が提案するものなので、ユーザーが求めている可能性がきっと高いはずです。
日本への導入を楽しみに待ちましょう(米 Google の結果をヒントにして、今から応用してもいいかもしれませんね)。