[対象: 全員]
自作自演だったり有料だったり、不自然なリンクに対する警告を受け取った場合は適切に対処し再審査リクエストを絶対に送信しなければなりません。
しかし残念ながら審査に通らなかった場合にはその旨を伝える不通過のメッセージが返ってきます。
この不通過のお知らせメッセージは、100%機械任せではなくきちんと人間が書いているようです。
不自然リンクへの再審査リクエストが認められなかったときには次のようなメッセージが戻ってきます。
http://www.example.com/ の再審査リクエスト: サイトが Google の品質に関するガイドラインに違反しています
http://www.example.com/ のウェブマスター様
http://www.example.com/ の Google のウェブマスター向けガイドラインへの準拠について、サイト所有者様から再審査リクエストを受け付けました。
サイトの再審査を行ったところ、今回もあなたのサイトへのリンクの中に Google の品質に関するガイドラインに違反しているものが見つかりました。
具体的には、あなたのサイトへの人為的または不自然なリンク(PageRank を操作する意図で設定された可能性があるもの)がないかどうかをご確認ください。不自然なリンクの例としては、PageRank を転送するリンクの売買やリンク プログラムへの参加などが挙げられます。
Google の品質ガイドラインを満たすようにサイトを変更することをおすすめします。変更が完了しましたら、改めてサイトの再審査をリクエストしてください。
サイトへの不自然なリンクがあり、これをご自身で管理または削除できない場合は、再審査リクエストで詳細をお知らせください。
この問題の解決方法について他にご不明な点がある場合は、ウェブマスター ヘルプフォーラムをご覧ください。
お手数をお掛けしますが、何卒ご理解とご協力賜りますようお願い申し上げます。
Google サーチ クオリティ チーム
微妙な部分で多少の違いがあったとしても、僕が知っている却下のお知らせの文面はこれだけです。
決まりきった定型文で誰に対しても同じことを伝えています。
言い方は悪いですが、見た目は完全に“コピペ”です。
ところが英語圏ではもっとバリエーションがあって、それぞれのケースに対応して書かれたとしか思えないメッセージが返ってきているようです。
Search News CentralのDavid Harry(デイヴィッド・ハリー)氏が定型文ではない、1件1件に応じた却下メッセージがいくつも現れてきている状況をレポートしています。
まず冒頭からして違います。
Hello, thank you for your request.
(こんにちは、再審査リクエストありがとうございます。)
Thank you for your request.
(再審査リクエストありがとうございます。)
Thank you for your request and all of the follow up analysis.
(再審査リクエストならびにすべての追跡調査ありがとうございます。)
Thank you for your follow up email and all of the information provided.
(続けてのメールならびに提供してくれたすべての情報ありがとうございます。)
不自然リンクの本題とは関係のないささいなあいさつにしか過ぎませんが、人間が書いている証拠ですね(あいさつにまでバリエーションを持たせたテンプレートを準備していると考えるのはひねくれすぎでしょう)。
この後に続く審査が不通過だったことを伝える本題としての説明も従来とは異なりユニークなものになっています。
たとえば、依然として残されている問題となっているリンクの具体例をいくつかリストアップして教えてくれます。
Below you can find examples of back links that still violate our guidelines,
(下に挙げるのは私たちのガイドラインに依然として違反しているバックリンクの例です。)
数もまちまちのようで、ある返信では2本、別の返信では5本を教えてくれていました。
具体例を教えてくれる返信メッセージが存在することはWeb担当者Forumの連載コーナーでもピックアップしたことがあります。
先週のWeb担でも紹介したのと同じ、手動対応を一部分だけ解除したことを伝えるメッセージもあります。
After re-evaluating your site’s backlinks we are able to partially revoke a manual action.
(あなたのサイトのバックリンクを再評価した結果、手動対応を一部解除することができます。)
他にも今までになかった文をいくつも発見できます。
Only after there has been a significant decrease in unnatural linking will we consider reviewing your reconsideration request again.
(不自然なリンクの大幅な減少があった後だけ再審査リクエストを再び考慮します。)
At this time, we have determined that no further actions are required on our end. We will need to see more progress on the removal of the inorganic links before any actions on those links are revoked.
(この時点では、私たちの側ではこれ以上の対応は不要だと判断しました。これらのリンクに対する対応を解除するにはオーガニックでないリンクの削除においてさらなる進展を確認する必要があります。)
Regardless of who created the links, in order to protect the quality of our search results, we have taken action to reduce the trust of inorganic links to your site.
(だれがそのリンクを作成したかにかかわらず、検索結果の品質を保護するためにあなたのサイトに張られているオーガニックでないリンクの信頼性を弱める処置をとっています。)
上で例に挙げたはほんの一部分です。
基本的には、そのサイトに対して書かれたオリジナルに見える返信が送られてきています。
興味がある人は参照したサイトで確かめてみてください。
「オーガニックでないリンク」と訳した単語は“inorganic”という単語が使われています。
オーガニック検索の“organic”の否定語です。
“organic”の適切な日本語訳がなく、そのままオーガニックと言ったり自然(検索)と言ったりしているので、“inorganic”は「オーガニックでない」としておきました。
「自然でない」と訳すとこれまで使われていた“unnatural”(不自然な)と区別がつかなくなるためです。
この“inorganic”という単語が頻繁に使われるようになっているようにも見えます。
最初に見せた再審査リクエスト不通過のメッセージと比べると、十分とはいえないまでもより具体的、個別的になっていることが伺えます。
不自然リンク警告はすべて手動対応で送信しているとは言ってはいるものの中身に関して言えば画一的でした。
進化しつつあるようです。
ただこういった生身の人間がその都度書いたと思われるメッセージが日本語でも送られてきているのか僕には情報が入ってきていません。
まだ残っている不自然リンクの例を教えてくれたとか、部分的にペナルティを解除されたとか、そのほか冒頭で転載した返信とは異なるメッセージをもらった方がいたらぜひ教えてください。